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オリジナルギター2-17 日記 [original guitar2]

これからオリジナルギター2を製作するにあたり、日々の作業を記録しておきます。
いわゆる日記です。

Google Spread sheet を使います。オリジナルギター1では、手帳に書き入れていましたが、まとめたり、見返したりするのが大変でした。

ギターを
・Top
・Back
・Side/Body
・Neck block
・Tail block
・Side Sprint/Mass Block
・Neck
・Fingerboard
に分けて、各部分毎にSheetをつくり、日付とその進度を書き入れていきます。最後はSide/Body と Neck にまとまります。

組立とは別にVoicing についても、同じように進度を書き入れておきます。

Top日記.jpg
これは、Topのロゼット作りの書き込みです。

日記.jpg
これを全体進度がわかるように、1sheetにまとめておきます。

作業を始める前にこのシートを立ち上げて、終わるたびに書き込み、写真を撮り、貼り付けます。

重要なことは、各部の進度比較ができることです。
例えば、Neckblockの穴開けが終了していないとまだSideに接着できないとか。
相互の進度を確認しながら全体を進めていくということです。組み立てや加工方法は十人十色ですから、こうでなければならないということはありません。だけど、「これが終わってなければ、これはできない。」とか、「こちらを先に進めておいた方が後で加工が楽だ。」とかが分かるわけです。

1台目では難しいと思いますが、2台目は比較的スムーズに日記が付けられると思います。
後の木工技術向上や組立方法改善につながります。

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オリジナルギター2-16 構想:目止め検討 [original guitar2]

導管を埋めるにはどうするかということです。塗料として水性ポリウレタンを使おうと思っています。
導管の深さは、マホガニーよりローズウッドが深く、オリジナルギター1ではマホガニーだったので、何とかごまかせました。今回、インディアンローズウッドをサイドバックに使うので、何かを行わないとダメだということは分かっています。

目止め材としては、
との粉
プライマー
フィラー
パミス
等がありますが、あまり塗装の知識もなく、仮にいいものが見つかったとしても工数がかかったり、臭いがしたり、処理が面倒なのは避けたいと思っています。

このサイトから、ここを知り、Z-POXYという合成樹脂系目止材があるというのを知りました。昔はアメリカ国外郵送禁止の材料だったそうです。エポキシ特有のニオイがして、「乾燥には、丸一日必要」とのことですが、扱いが簡単そうなので、これを試してみることにしました。

AMAZONでも販売していますが、ラジコン飛行機専門店リトルベランカが安かったので購入しました。

で、端材のテストです。okatti guitarsさんのブログでも書いていますが、サンディングに時間と力がかかりそうで、2回以上塗る必要があるようです。

硬化は3時間とありますが使ってみた感じ、最低でも8~9時間必要そうです。Z-POXYを塗って一日置き、サンディングしてみました。サンディングよりもスクレーバーで剥がさなければなりませんでした。しかも、スクレーバーでやると木地まで剥がしそうでなかなか大変です。

水性ポリウレタンサンディングシーラー2回+塗料7回で導管が埋まりました。サンディングシーラーを何回か塗ればいけそうな感じもします。

どうしようか悩んでいます。

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オリジナルギター2-15 構想:透明塗料 [original guitar2]

塗装をどうしようかを考えました。

オリジナルギター1では、油性ポリウレタン塗料を使いました。
仕上がりは問題ありませんでしたが、
1.当然溶剤の臭いがするので、生活をする空間での作業はNG
2.乾燥には1時間以上かかる
3.琥珀色になってしまうので、トップの塗装としては使用できない。
4.目止め材
という課題がありました。

オリジナルギター2では、水性ポリウレタン塗料を検討します。

これをアコースティックギターに使用した例が少なく、端材でのテストを行いました。
下調べでは、上記課題の1~3はクリアできそうです。臭いもなく、短時間で乾燥する(10分位で表面が乾く)ため、私のような個人ビルダーには最適です。ローズウッドの目止め(木管を埋める)をする必要がありますが、事前テストとして、Z-POXYという目止め材を試してみました。海外のビルダーの間で有名だそうです。


下塗り剤として水性サンディングシラーが用意されています。最初にサンディングシラーを2回塗り後、#400でヤスリがけ、水性ポリウレタン塗料を5回塗り(30分間隔で)後ヤスリがけを3回サイクル繰り返し、その後、#800,#1000,#1500で研磨、汚れ落とし用コンパウンド、極細目コンパウンドという順で試しました。

結果は、
・水性ウレタン塗料は、乾きが速い。10分で表面が乾く(完全に乾くには90分必要)。
・2:1(水)で希釈したほうが塗りやすい。
・キムワイプで塗ったが、塗り痕が線状に残る。塗り痕をとるには#800では取り切れず、#400が必要になる。スポンジ刷毛が良い。
・2~3回の塗膜では薄すぎて、生地が出てしまう。特にマホガニー。
・サンディングシーラー2回、ニス7回で導管が埋まりそう。
・Z-poxyは、導管を埋めるには役に立つが、削り取るのが大変。Z-poxyの後に、水性ウレタンニスも使える。
・#1500で仕上げ乾燥研磨時に強くこすりすぎて一部に傷がついた。水研ぎが必要。
ということでした。

今回は、サンディングシラー+水性ポリウレタン塗料だけで行おうと考えています。これができれば、最も作業効率が良い塗装となります。


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オリジナルギター2-14 構想:フィンガーボード材選定 [original guitar2]

オリジナルギター1では、全体の配色を考えて、ローズウッドにしました。
オリジナルギター2では、エボニーを使ってみたいと思います。

オリジナルギター1で製作したもの.JPG
オリジナルギター1でも、エボニーのフィンガーボード製作を進めていました。

エボニーは真っ黒なので弦とのコントラストが映えて、演奏時に見やすく感じます。しかし、エボニーの黒とサイド&バックのマホガニーとの色が合わず、溝切に失敗したローズウッドを再生して使用しました。

0フレットを組み込むことを考えているので、オリジナルギター1で製作したものは使用できません。

新しく製作します。

エボニーで考えていますが、ローズウッドよりかなり硬いので、そこは注意が必要です。

エボニーは、温湿度による収縮が大きいということが言われますが、Shenandoah M000-45もエボニーなのですが、そういう感じはしていません。




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オリジナルギター2-13 構想:トーンウッド選定 [original guitar2]

トップは、本格的に選んでみました。バックとの組み合わせも考えました。

オリジナルギター1では、木工技術の練習のため、Bランクのシトカスプルースと1Aランクのアフリカンマホガニーを使用しましたが、意外と十分な音がしました。シトカスプルースがBランクだったのは、サウンドホール横に当たる部分にシミがあるためと思います。

木材の価格は、その入手性と外見(柾目であるとか)で決まるようで、良い音がするかどうかは作ってみなければ分かりません。75%程度は相関があるようです。

オリジナルギター2と3では、入手性の良い柔らかいトーンのするエンゲルマンスプルース3Aと定番のインディアンローズウッド3Aを選び、その比較をしようと考えています。

エンゲルマンは、スプルースの中でも柔らかい音がするという評価が高かったので選びました。もうこれはネットや雑誌の記事を信じるしかありません。

インディアンローズウッドは、入手性を第一に考えました。バック&サイドの定番です。

ローズウッドはマホガニーに比べて、音量があるということなので、2台目としてはいいのではないかと考えました。

しかし、音が柔らかいとか、深みがあるとか言われますが、トーンウッドが異なるギターのブラインドテストで材質を見分けるのは至難の業だそうです。

それぞれの特徴は一般に言われるように、ローズウッドは反応が良く、音量が大きい印象があります。マホガニーは、落ち着いた柔らかな音です。そうなのだと思って聞くとそう思えてくるんでしょうか。

オリジナルギター1を弾いていると、日々違った音がします。おそらく、ギター本体の変化だけではなく、自分の体調であったり、気候であったり、そういうものを総合的に感じるのではないかと思います。

オリジナルギター2は、ローズウッド系の張りのある音を狙ってみます。


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オリジナルギター2-12 構想:バインディング、パーフリングなし [original guitar2]

音に関係なく、手間がかかるパーフリングとバインディングをしない方針です。

バインディング剝がれの情報が多いです。私の所有しているshenandoh M000-45も一部が剥がれました。

バインディングは、角が何かに当たった時に保護するためにつける。パーフリングは、単なる装飾です。

これらを付けないことの副作用として、
①ブレーシング端をライニングとサイドの内側に収める必要がある。
②サイドとの接着面が晒されるので、外観を保つために隙間を極力なくす。
ということが必要になります。

そういうギターがテイラーからもマーチンからも出ています。

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オリジナルギター2-11 構想:サイド補強 [original guitar2]

オリジナルギター1では、製作途中でサイドの剛性を上げ、トップのヘルムホルツ周波数を低下させました。

今回は、同じく、ローズウッド端材をライニング間に補強します。それだけではなく、マスブロック(サイドに重りを貼り付ける)を試そうと思っています。

サイドの重量を上げるマスブロックは、Gore&Gilet本の受け売りです。

「サイドの重量を上げることで、トップメイン共振のノード(節:振動しない部分)が外側に移動し、有効面積が増加するため、モノポール共振周波数が低下します。それは、全体的な音量を上げ、ソリッド感、重量感、サウンドを向上させる。また、トップの構造を変更することなく、トップのメインレゾナンスを特定のターゲット周波数に調整できます。」

試してみるためにこのサイドマスブロックを組み込みます。

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オリジナルギター2-10 構想:ヒール形状 [original guitar2]

マーチンのように尖ったようにするかGibsonのように平らにするか。

フィンガーピッカーならば、Gibsonのような平らにするでしょう。

この辺のデザインは好みです。

平らにする場合はヒール幅が広くなるので、ボディとの隙間が開かないように注意する必要があります。

ヒールキャップはサウンドホールインレイと同じ材料にしようと思います。

平らなヒールの行き着く先は、ヒールレスネックでしょう。ヒールは無いほうがプレイアビリティを上げます。

Martin SC-13E

Hiramitsu Guitars

こんな感じでしょうか。


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オリジナルギター2-9 構想:ヘッドの形 [original guitar2]

オリジナルギター1では、collingsライクな形にして、大変な思いをしました。

各ビルダーがどのような形にしているかを調べると左右対称なデザインは3つに分かれます。
①マーチンタイプ ヘッド先端に行くにしたがって幅が広くなる。
②平行 ヘッド先端と根元が同じ幅
③先細 ヘッド先端に行くにしたがって幅が狭くなる。
これ以外に左右非対称なデザインもありますが、ここでは割愛します。

M00045.JPG

Abit.JPG
①のマーチンタイプは、collingsもこのタイプですが、うまく作らないと6弦ポスト辺りで5弦とポストが干渉してしまいます。これを避けるために、5弦ポスト位置を少し内側に入れるようにしています。このタイプはもうオリジナルギターでは採用しません。

J50.JPG
②ヘッドが先端と根元で平行なタイプは、よく見かけます。全体的に幅を広くすることで、6弦ポストを外側に逃がして、干渉を防いでいます。Gibson、Taylor、Somogyi等もそうです。国内のビルダーにもこのデザインが多く見られます。

FG-130.JPG
③ヘッド先端に行くにしたがって幅が狭くなるタイプは、合理的です。
70年代のYAMAHAもそうです。デザイン的に不評だったという噂をききますが、長さが短く寸詰まりに見えたのでしょう。
国内外のビルダーにもよく見られます。jeff traugott、NISHIHARA GUITARS、OGINO GUITARS、ASTURIAS GRAND SOLOシリーズなど。
基本は同じ考え方なのでしょう。

次は、③で、弦間隔に余裕の取れるデザインにしようと考えています。

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オリジナルギター2-8 構想:トップ、バックに曲率をつける意味 [original guitar2]

トップは平面 バックはわずかに曲率をつける様に考えています。

経年変化で凹凸形状が変化するのを防ぐため軽い曲率を付けることが、一般的に行われています。

Somogyiの本 の中では、
・その面が平坦である場合よりも、より強く、より堅くそしてより安定した(すなわち、よりゆがみにくい)面を作成する。
・良い音を出すために、より軽量でより薄いトップを構成できるが、それが決定要因になる可能性は低い。
というようなことが書かれており、音に関して曲率を付けることにそれほど積極的ではありません。

トップの曲率を付けることは、少し曲げることで剛性が高まり、「より軽量でより薄いトップを構成できる」のでしょう。弦の張力により、ブリッジ後端が浮き上がるのを防止するには有効かもしれません。しかし、ネック取り付け角度がトップの曲率に左右され、複雑になるので基本的に採用しません。
 
バックは、オリジナルギター1では曲率をつけるつもりでしたが、サイドとバックの接着時の隙間をなくすことがうまくいかず平面になってしまいました。オリジナルギター2では、耐久性という意味からこれをやってみようと考えています。

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オリジナルギター2-7 構想:3ラダー+放射状のバックブレース [original guitar2]

オリジナルギター1は、4ラダーでした。

次の機種は3ラダー+放射状のバックブレースを考えています。これは、Gore&Giletの受け売りです。完成した後でも、第3ラダーでバックモノポール周波数を調整できるということを鵜呑みにします。

バックブレースの周波数の変化が捉え切れていません。

バックの役割として、よく言われているのは、反射器(リフレクター)か拡散器(ディフューザー)かということです。

私は、ライブバック(拡散させる)になるように考えていて、トップよりも少し高い共振周波数を目標にします。

voyagerguitarsさんの記事では、バックのいろいろなパターンをシミュレーションしています。これによると、どういう形状を持ったにしろ、いくつかの共振点ができ、各々のブレースの剛性でその周波数が決まり、どのブレースパターンが良いとか悪いとか言えません。

Somogyiも本の中で、バックのタップ音は、厚さとか、ブレースの特定の形とか、配置ではなく、木材の選択、楽器の容積、周囲構造との接続方法に左右されるといっています。

弦からのエネルギーを直接受けるわけではなく、2次的な影響があるわけなのは分かりますが、どうしていくのが良いのか見当がついていません。


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オリジナルギター2-6 構想:スケール長 [original guitar2]

音の張り と 弾きやすさのトレードオフがあります。

StewMac Fret Slotting Miter Box治具の標準テンプレートからも、645mm(Martin D)か 632.5mm(Martin 000)でしょう。

スケール長が短かければ、
・フレットの間隔が狭く、快適

弦の張力が弱くなるので
・音量を出すためには、より強いアタックが必要になる。
・高いアクションが要求される。
・フレットボードを軽く押さえればよい。

より大きな音を出すためには、645mmにすべきですが、プレイアビリティを考えれば632.5 mmでしょう。

632.5mmには、音を強く出すために強く弾く必要があるのですが、スケール長が短いとアタックに耐えられずに、音がビビりやすくなるので、より繊細な弦のタッチが求められると思います。



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オリジナルギター2-5 構想:12フレット接続と14フレット接続 [original guitar2]

これもどうしようか少し考えてみました。
「ブリッジ(=サドル)はモノポールモードの振動領域の中央に配置される。」と考えられていますが、

Goreは、12フレットを推奨しています。12フレットネックでは、ロワーボウトの中央(≒振動領域の中央と考えている)にサドルがくる。トップ表面積の大部分が同相の音響放射に寄与するので効率が良い。ハイフレットを押さえるには、高音側のアッパーボウトを切り欠くカッタウェイで対応している。14フレットネックでは、サドルは2フレット分サウンドホール近くになるので、ロワーボウトの振動域が減り、正味の放射面積が減少する。アッパーボウトの影響は比較的少ない。

Somogyiは、12フレットスチール弦ギターを作り始めたとき、クラシックギターと同じように、12フレットスチール弦ギターのトップ振動板の真ん中にブリッジを置いていると思っていた。パワーは低下するが、甘く、繊細でカラフルなサウンドがでる。しかし、12フレットギターは同等の14フレットのギターを圧倒することはないと言っている。

12か14かというよりも、
1.ボディに対するブリッジの位置関係
2.マーチンギターの歴史的経過
3.Xブレーシングとブリッジ位置関係
4.ボディサイズ
が重要だと思われます。

12フレット14フレットのブリッジ位置.JPG
クラシックギターは、トランスバースブレースがサウンドホールの上下に2本あり、下側が振動域を決めているので、(振動領域の中央)=(ロワーボウトの中央)である(ブリッジ位置①)。

マーチンが、12フレットでスチール弦に対応したとき、ファンブレースからXブレースに変わり、トランスバースブレースは上側だけになり、これが振動域を決めて(振動領域の中央)≠(ロワーボウトの中央)になった(ブリッジ位置①のまま)。

ギブソンLー5に対抗するため、14フレット化で2フレット分ブリッジとブレースをサウンドホール側にずらしたので、(振動領域の中央)≒(ロワーボウトの中央)に戻った(ブリッジ位置②)。この時は、音質が変わり不評で(売れなかった)12フレットに戻ったそうです。

さらに14フレットのドレッドノートタイプの出現でトップの面積(ボディサイズ)が広がった(ブリッジ位置②のまま)ことにより、14フレットの音量が評価されるようになった。

のではないかと考えています。

小型サイズには12フレットもありかもしれませんが、14フレットとします。

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オリジナルギター2-4 構想:ボディ厚はセミディープ [original guitar2]

オリジナルギター1でもボディ厚みはセミディープにしました。

これは低音を出すためです。、ヘルムホルツ周波数 を100Hz以下に抑えたいと思っています。

ヘルムホルツ共鳴周波数fは、f∝ α*√ (S / V)  でサウンドホールの面積Sが大きくなると周波数が高くなり、ボディの容積Vが増えると低くなります。サイドの壁、バックの剛性次第なので、一概には言えませんが、これを比較してみることにします。

#2ヘルムホルツ.jpg

LMi図面=Martin 000タイプです。オリジナルギター1は、94Hzであっています。

オリジナルギター2では持ち易さを考えて、ネック取り付け部を少し薄くしたいので、90mmとすると、オリジナルギター1に比べて3Hzくらい高くなります。フットプリント(投影図)は同じで断面積∝容積と考えて、この比のルートをとって、周波数を比例計算しています。

今の私のつくり(=剛性サイドの壁、バックの剛性)では、この比例関係であっているようです。

自作してみると、SomogyiのModified-D(マーチンDタイプより少し小さい)というのはボディサイズとしては絶妙なサイズだということが分かります。

フットプリントが000タイプでは、ヘルムホルツを90Hzにしようとすると、厚みが100mm以上になってしまい、プレイアビリティが落ちます。

Modified-Dは、厚さを押さえて容積的に余裕があるサイズでヘルムホルツを90Hzにするのに最適なサイズだと思います。

落ち着いた低音を出し、ピアノトーンを再現するためには、Modified-Dがいいということが分かります。

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オリジナルギター2-3 構想:ボディシェイプ [original guitar2]

000タイプのモールドを作ったので、これを踏襲しようと考えていますが、

このボディシェイプは商標にならないのかということがちょっと気になりました。
個人的には販売はしようと考えていないので問題ありませんが、作り手としては?です。

Bougeois、SantaCruz、merrill 、collings 等は、Martinのコピーになるわけですから、どうなんでしょう。

ネットで調べると

「マーティン社が、2011年6月14日 1850年から161年間使用しているヘッドストックのシェイプを商標登録したと発表」したそうです。
こちらも同じ記事を引用しています。


「FENDERギター/ベースのボディシェイプ、商標は通らず」という記事がありました。「ボディシェイプのギターが市場に出回ってから既に50年以上が経過しており、消費者にとって必ずしもFenderのみを連想させるものではない」という事らしいです。しかし、「ヘッドシェイプについてはフェンダー社が商標権を持っている」そうです。

「ボディはいいけど、ヘッドの形状は変える」というのが慣行?

個人ビルダーは、ヘッドストックもボディシェイプも独自の物が多いようです。

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オリジナルギター2-2 構想:低音のサスティーンとローズウッドの張りのある音 [original guitar2]

低音のサスティーンとローズウッドの張りのある音

構想段階でこんなことを考えています。

アコギの音をコントロールするということは、何をどうすればよいのかを改めて考えてみます。

まずは、トーンウッドの選択。

トップの選択で音が硬い柔らかいが、バックの選定で重厚か軽いかが決まってくる。

次は、周波数特性でしょう。いくつかの共振周波数が均等に隙間なく並ぶということです。

三番目は、ヘルムホルツ周波数とトップモノポール周波数、バックモノポールの設定でしょう。

モノポールの音量を上げるために、トップとバックの振動域を広げる必要があります。そのためにサイドを重くして、剛性を上げることでしょうか。

その先には何があるのでしょう。よくわかっていませんし、コントロールすることもできません。

フィンガーブレースは、クロストリポールに影響するので、なるべく薄くしたほうがいいと思います。

トーンブレースの構成、並べ方、ダブルXにするとかになるのでしょうか。

マーチンは何故あんな非対称な形にしたのでしょう?

Somogyiの音です。

これでは少し落ち着きすぎているとも思っています。

今、分かっているのは、

ヘルムホルツ周波数とトップモノポールを低くして、低音の反応を良くする。

サイドの剛性を上げ、トップの振動をサイドに伝えずに、エアを通じてバックを振動させる。

ということです。

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オリジナルギター2-1 目指す音 [original guitar2]

オリジナルギター2を製作する準備として、出したい音、自分の理想とする音、好みの音はなにかということで、ネットをいろいろ探してみました。

J-Guitarというサイトで、今販売されているギターにどんなものがあるかがだいたいわかります。ここは、価格とすべてではありませんが、音も聞けます。

Youtube をいろいろ見ていくと、やはりアメリカのサイトには素晴らしいものがたくさんあります。録音環境や音の処理をどうしているのかが分かりませんが、その中でも、ミドルサイズのギターで特に好みの音のギター3本紹介します。


1.Jeff Traugott Model R Brazilian
The Traugott Five

Jeff Traugottは、カリフォルニアのルシアです。サンタクルーズ出身で1993年に独立したそうです。とにかく音量が素晴らしい。低域の深みある音、中域の張りのある音に引き込まれます。最後の方の聞いている人の感嘆の声が笑えます。

2.Bourgeois OM Vintage Deluxe AT

Dana Bourgeoisは、アメリカ・メイン州出身。ショーンバーグと共にSchoenberg Guitars を設立、1985年に自身の工房を設立。000タイプは、Collings ももちろん好きなのですが、このギターは弾き手とベストマッチしています。抜群の音量とバランスです。

3.Ervin Somogyi Studio Model

Ervin Somogyiは、説明するまでもなく、世界で最も有名なルシアでしょう。主にModified D type を作っていたのですが、小ぶりなStudio Modelです。いわゆる落ち着いたピアノトーンに包まれます。これも弾き手とのベストマッチングがすばらしい。

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トラスロッドとカーボンファイバーロッド [parts]

ネックの補強にトラスロッドとその両脇にカーボンファイバーロッドを組み込んでいます。

トラスロッドは、ONE-WAYタイプで、アルミ製です。何種類がありますが、詳しい違いが知りたい人は、このサイトが分かりやすいです。

カーボンファイバーロッド 630X9.5X3.2厚mmは、半分に切って使用します。切るにはカナノコが必要です。

さて、この2つをネックに仕込むことにどういう意味があるのでしょうか。

カーボンファイバーロッドを入れるということは、ネックのねじれを防ぎ、順ぞりをなくすことです。トラスロッドとカーボンファイバーロッドを入れることで、ほぼ順ぞりはなくなります。

何が残っているかというと、元起き(弦の張力でボディの弱いところが歪む)です。

カーボンロッドの機能は順ぞりをなくすことです。トラスロッドの調整機能も順ぞりをなくすことですが元起きも合わせて補正してしまいます。

トラスロッドは、組み込む時にフリーな状態(ネジが緩々)で仕込みます。

ギターが完成してから弦をチューニングして、張ったり、緩めたりを繰り返して、ある程度馴染んだところで、弦をチューニングします。

その状態から1回転ほどペグチューナーを緩めたところで、トラスロッドを固定します(ネジが緩々から締まった状態にする)。ネジを固定する時には、ネックはほとんど曲がっていないので、あまり締めこまないことが重要です。

普段は一日の終わりに終わったら弾き終わったら、ペグチューナーを1回転緩めておきます。

以上が私のやり方です。


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ペグチューナー:ギターのプレイアビリティを上げる。 [parts]

①オープンタイプ
ギアが露出しているタイプですが、ゴミが入るので私は使用しません。また、カバーがないので、何かに当たっときに破損する可能性があります。
②クルーソンタイプ
ギアにカバーを付けたタイプですが、軽量で軸が細く、機械的に弱いので、私は使用しません。
③ロトマチック
外をダイキャストで作っている丈夫なタイプで、ゴミが入りにくく、ギアの密閉性も高いと思います。

クルーソンタイプからロトマチックへ変更するには、取付穴を広く開け直す必要があります。

軽量なクルーソンタイプは、倍音を豊かに含むヴィンテージ的なサウンド、重量のあるロトマチックタイプは、引き締まったサウンドでロングサスティーンとの評価もありますが、重さでそこまでかわらないと思います。

おすすめのものは、

GOTOH SG301-20-L3+R3-Gold オリジナルギター1に使用 5,000円 ギヤ比1:15で最もオーソドックスなタイプです。ペグはGrover 102に似ています。

GOTOH SGS510Z-S5-L3+R3-Chrome オリジナルギター2に使用 8,759円 楽天市場でクロサワ楽器が安いです(2021/11現在)。1:18 ペグヘッド(S5)が小さい。

GOTOH SGS510Z-L5-L3+R3-Chrome ペグヘッド(L5)が一回り大きいので、握りやすいです。

GOTOH SGS510Z-L5-L3+R3-Gold 上と同じスペックのGoldタイプ。次機種3台目はこれを選ぶつもりです。10,695円

ギア比は1:15 と1:18 、高級品には1:21がありますが、好みです。


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0フレット:ギターのプレイアビリティを上げる。 [structure]

1970年くらいのギターではかなり見かけました。家にYAMAKIのフォークギターがあり、これが0フレットですごく押さえやすかったのを覚えています。最近のアコースティックギターではほとんど見かけません。エレキギターではいくつかあります。

他のフレットと同じ高さと材質でできるわけですから、押さえ易さは当然よくなります。ナットによる弦高調整も必要ありません。

0フレットの欠点は何かというと、ナットでイントネーション調整ができないということ位でしょう。個人ビルダーが作るギターは、一般に鳴りが良いので、イントネーションの影響が出やすくなります。ピッチにこだわる人にとっては問題かもしれません。

イントネーションの調整は、
1.まったくやらない(ほとんどのギターメーカーはこれです。)
2.サドルでだけ行う。
3.サドルとナットの両方で行う。
4.フレットピッチを変え、特別に作る。
等がありますが、私は1.やったとしても2.です。

イントネーションの問題に立ち入ると、4.まで行ってしまいそうで、別のことに時間をかけたいと思います。

ということでオリジナルギター1は、Zero Glideによって実現しましたが、オリジナルギター2では0フレット仕様を組み込みたいと思います。

当然押さえやすいです。ナット調整も気を使う必要はありません。

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弦高調整:ギターのプレイアビリティを上げる。 [structure]

プレイアビリティの80%は、これといっても過言ではありません。弦の張力がかかり、強度が足りなければ、ネックは順方向に曲がって、ボディにも力がかかり、弦高が高くなるわけです。

元起きが発生していると、ネックリセットが必要になるかもしれないので、リペアショップに任せた方が良いかもしれません。

そうでなければ、少し技術が必要ですが、ピタリ決まると圧倒的に引きやすくなるのでやってみるべきです。

0.ネックの反りを見る。
まず、弦を張った状態で、ネックの反りがないかを確認します。逆ぞりがないかをまずみます。少しの順ぞりが理想です。弦高を低くしたいため、トラスロッドを回し過ぎていないか、左に回してフリーな状態に緩めてみましょう。弦を張った状態で、どうなっているかを確認します。真っすぐか、少し順ぞり気味にしましょう。トラスロッドを回したら、ネック全体が安定するまで、数日、間を置きましょう。

1.ナットの調整
販売しているギターは、おそらく少し高めに設定してある(販売店で調整するのを前提)ので、まず、ナットを適正な高さにします。これをしておかないと低フレットが押さえにくなります。

①各弦の3フレットを押さえて、1フレットと弦との隙間を見ます。ほぼ隙間がなく、弦がフレットに触れる直前が正しい状態です。
②各弦とも隙間が空いていれば、ナットを外して底面をサンディングする必要がありますが、通常はナットファイルで溝を切りなおします。ナットファイルの価格が高いですが、本気でやるならしっかりしたものをお勧めします。

今ついているナットは、失敗にした時には戻せるように取っておいて、新しいナットを購入したほうが良いです。おすすめのナットは、PQ-M644-00ですが、自分のナットにあったもの(スロット付き、長さ、高さ、幅、1弦から6弦までのピッチ幅を計測)を購入しましょう。

2.フレットの高さバラつきを見る。
弦高確認.JPG
曲尺を使い、前後のフレット3つの高さを見るために当ててみます。各フレットに対して、真ん中、左右、3か所でみます。高いところは、カタカタと音がするので、マジックでチェックします。そこを#240の紙やすりで削り、高さを揃えます。その後、#400の紙やすり⇒スチールウール(百均で売ってます)⇒コンパウンドで、フレットを磨いていきます。

3.弦高を測る。
12フレットと弦の隙間を測り、6弦で2.0mm、1弦で1.6mm位にすると弦を押さえやすくなりますが、まず測定をしましょう。といっても正確に測るにはシックネスゲージが必要になります。先ほどの曲尺でもだいたい測定できます。

4.サドルを削る。
サドル高さは、12フレット上での高さの2倍になります。6弦ならば、
(測った隙間)ー 2mm の2倍分、隙間が3mmだったならば、(3 - 2 ) x 2 = 2mm、
をサドル底面から削る必要があります。

サドルも、失敗にした時には戻せるように取っておいて、新しいサドルを購入したほうが良いです。おすすめのナットは、PQ-9100-00ですが、自分のナットにあったもの(長さ、高さ、幅を計測)を購入しましょう。特にスロット幅とは合わせたおいた方が加工が簡単です。

と書いてみたのですが、結構な作業と高価な工具も必要です。不安に思ったらリペアショップに依頼しましょう。

オリジナルギターでは、これを抑えるために、設計的な対策をとっています。
ネックの順ぞり
①トラスロッドを埋め込んで、ネック補強と順ぞり補正機能を持たせる。
②トラスロッドの両側にカーボンファイバーロッドを入れて、補強する。
ネック元起き
①ネック接続部の隙間・ガタ
ダブテイル等の接着によって起こりやすいので、ネジで留めるボルトオンーオフ方式にする。
②ネックブロックの強度不足
トップ、バックともトランスバースブレースと一体化する。
③ボディの強度
・ブリッジ後ろのトップロワーボウトの膨らみ
・ボディの曲がり
この2つをガチガチに固めてしまうと、ブリッジの振動が抑えられてしまうので、この部分のひずみ量はあるものとして、サドル高さで余裕を持っておきます。設計時には2mm余裕を持たせて、サドル高5~6mmで製作して、最終的に3~4mmになる位にします。

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パーツショップ [parts]

良くパーツを購入するショップは、5店舗です。このようなお店があり、ネットで簡単に購入できるので、すごく便利です。

大和マークさんが、中でも最もよく利用しています。最近では、木材も扱うようになってきました。アディロンダックスプルースを何年か前に購入しました。ギター用指板材リッチライトも扱っています。ちょっと使ってみたい気もしますが、迷ってます。
・トラスロッド
・カーボンファイバーロッド
・ヘッド化粧板
・フレット 
・サイドポジションマーク(白蝶貝)
は、ほぼここから購入しています。
・バインディング
・パーフリング
・ロゼッタ
なども販売しています。

アコースティックギター@パーツさんは、
・ブリッジ 
・フレット
・ブリッジピン
です。ブリッジの記事にも書きましたが、ブリッジ加工は結構面倒くさいので、ここから購入させてもらっています。
・木枠(モールド)も売っていますので、面倒な方は購入するのも一案です。
フレットは、両社(大和マークと)とも国産メーカーを扱っていて、三晃製作所製だと思いますが、何故明記しないのでしょう?

サウンドハウスさんは、パーツショップというより、音楽関係の商品をほぼ何でも扱っています。ペグチューナーやオーディオインターフェース、マイク等を販売しています。

ギターワークスさんは、パーツ、工具類を販売しています。インレイ材が豊富です。

ルシアーオブジャパンさんは、木材、シェラック、パミスパウダー、ナット、サドル等を扱っています。

<今日のポリシー>
3.必要な材料は専門メーカーがあり、ネットで調達できるので心配ない。


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音がすべて [voicing]

ギター製作は音がすべてだと思います。音に関係しないものは、すべて省くことにしました。

Somogyiの本を読むと、装飾にかなり凝っており、もう芸術品です。

Martin等、一般の高級市販ギターは、そこまでではありませんが、ある程度、装飾が施されています。

私は、必要最低限のことしかしない方針です。

もちろん、Somogyiの作るギターは音も装飾も一級品で素晴らしいです。

オリジナルギター1では、ロゼッタに貝を埋め込むことをやってみました。それはそれで見栄えがし、綺麗でギター全体の品位が上がる気がします。

でも、自分の作るものとしては、販売するわけではないので、装飾技術を極めるつもりもないし、その時間を良い音を出すことにつぎ込みたいと考えています。

オリジナルギター1を作り始めたときは、何も考えずに購入した設計図通りに組み立てることしか考えていませんでした。いざ、トップをサイドに貼り付ける時点で、急に大事なことに気が付きました。今作っているギターがどんな音がするのだろうと。

そこから悩み始めました。アコギの発音の仕組みを調べ始めました。仕事が忙しくなったこともありますが、その先に進めることを躊躇することになりました。

それから、14年。

いろいろなネットの記事、Youtubeで音の確認、Somogyiの本、Mark BranchardのChladoniの方法、Gore&giletの本等を読み漁り、確認しながら、いい音を出す方法を探ってきました。

一方で、木工技術やギターの構造を学ぶために、YAMAHA FG-130FG-200Jの改造を行いました。木工技術を極めたいのではなく、必要最小限の木工技術は必要だろうと思い、行ってきました。

オリジナルギター1は、足掛け4年、休んでいる期間を入れると14年。組立ながら、学びつつ、試行錯誤を繰り返して、知識や技術を習得してきました。

そして、オリジナルギター2を構想しようとしています。

一応の知識、ある程度の技術は身につけて、セオリー通りにやってみたいと思います。

そういう状態で何をしたいと思うのか?

やはり、音に集中したいと思います。音に関係ないものはしないようにします。

<今日のポリシー>
4.家具ではないので、いくら外見の良いものを作っても、音がすべてである。

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木材加工技術 [woodwork]

木材加工をやっていて思うのは、設計図通りに寸法を出すのが難しいことです。

同じ長さや幅でも木材の種類により扱いや強度も違うし、サイド曲げは、かなり経験がいります。

日曜大工で棚を作るのとはちょっと違う感じがします。私はその域をでないような気もしますが。

オリジナルギター1は、自分の技術に合わせて、加工技術(手順の工夫も含めて)を考えて何とか完成させました。

電動工具をほとんど使わないので、ネックのヒール部分はブロックを先に接着しないで、大まかに形を整えてから接着するとか。接着後、削る部分をなるべく少なくなるように工夫しました。

持っている工具によって、加工方法も部品の切り出し方も違います。

設計図(寸法図)に加えて、どのように加工していくかの手順図が合った方が分かりやすいかもしれません。

始めた頃は、その加工手順が知りたくて、ネットでいろいろな方が載せている加工方法を見ていました。

storkguitarさんは、加工手順を細かく載せていたので、すごく参考にさせていただきました。

持っている工具 + 持っている技術 + 加工手順 + 加工方法 で最終的にできる形や機能部品は同じかもしれませんが、アプローチが違います。

私は、デザインも、加工がなるべく簡単なになるようにする傾向があります。

<今日のポリシー>
1.木材加工技術は、ある程度必要になる。


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装飾について [structure]

音に関係のないことはしないと方針を決めました。

でも、少しやってみたいということはあったので、それは興味が先になり、やってみました。

ギターで装飾といえば
・サウンドホール周りのロゼッタ
・フィンガーボードのポジションマーク
・バックセンター
・テイルカバー
・バインディング&パーフリング
・ヘッド化粧板
・インレイ等のロゴ
があります。

ロゼッタ.JPG
サウンドホール周りのロゼッタは、興味があったのでやってみました。オリジナルギター1は、螺鈿のようにきれいです。オリジナルギター2では、トップとは種類が異なる木(マダカスカルローズウッド)を使った幅のあるロゼッタを作ってみました。次は、何もしない予定でいましたが、サウンドホール周りに何も装飾をしていないギターをみるとなんとなく締まらない気がして迷っています。

ポジションマーク.JPG
フィンガーボードのポジションマークは、サイドだけは必要なのでやっています。

バックセンターとヒールカバー.JPG
バックセンターとテイルカバーは、オリジナルギター1では興味本位で付けてみましたが、オリジナルギター2では、両方ともやめました。これはやらないと左右の木目が合っていないと外観に隙間が出たりしますので、精度合わせに気を使います。これはこれで結構きれいです。

バインディングなし.JPG
バインディング&パーフリングは、はじめからやる気がしませんでした。テイラーやマーチンからも廉価ではありますが、そういうギターも出ているし、音には関係ないし、時間がかかるし、やる意味はありません。

バインディングを付けないとなると少し困ることがあります。普通はブレースをライニング下とサイドにつき通していますが、そのカバーがないので、ブレースをサイドの内側に収めるように加工する必要があります。

さらに、トップとサイド、バックとサイドの接着面がそのまま見えるので隙間がないようにする必要があります。

ヘッド.JPG
ヘッド化粧板は、構造材の役割もありますので、ヘッドと同じ形の板を貼っていますが、インレイ等のロゴは、一切やっていません。
へッド、フィンガーボード、ブリッジの材質だけは、色バランスを気を付けています。

<今日のポリシー>
10.必要のない装飾は最小限にする。


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ヘッドの重さで音は変わるか? [theories]

重いペグでヘッドの振動を抑えると、振動はブリッジに伝わって、サスティーンが長くなり、倍音は少なくなる。軽いペグはヘッドがより大きく振動して倍音が良く出る。

ペグチューナーの重さについて良く言われることですが、本当にそうでしょうか?

デジマートの記事で、ヘッドに重しを付けるとギターの音は変わるか?という特集がありましたので載せておきますが、音は変わっているような気がしますが、エレキだし、アコギとは影響が違うと思いますが、そんなことよりマイク切替や別の要素で音をかえることができるのではないかと思ってしまいます。

どういう理由でそうなるのでしょうか?

アコギの場合、ペグチューナーの差でロトマチックタイプ(SGS510Z)は220g 、クルーソンタイプ(SD90)142g で80gの差がありますが、それがどの程度の差が出るか、実感もありませんし、疑問です。

アコギの場合、ボディの影響が大きいと思います。もう少し調査が必要です。

と思って調べだしたら、直ぐに答えがありました。

Headstock weight - for "better" or "worse"?

アラン・カルースという有名なルシアが、投稿しています。掻い摘んで言うと、「アコースティックギターは、ネックの振動モードは65Hzあたり(ナットが節になるのでそこを押さえれば、そのギターのネック振動モードが測定できる。私のギターでは64Hzと62Hzでした。)にあるので、ヘルムホルツ周波数(80~100Hz位)とは離れているので、ヘッドの重さの影響はほとんどない。但し、フラメンコギターのようにネックが軽い場合は、周波数が高くなり、ヘルムホルツ周波数と結合する場合は影響がでてくることがある。」ということです。詳細は記事を読んでください。

<今日のポリシー>
本に書いてあったり、ネットで出てくるギターの定説は疑ってみる必要がある。

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ネックジョイント方法1 [structure]

bougeois+gore.jpg

ネックのボルトオンーオフ構造についての情報を整理しておきたいと思います。これだけは、各々のホームページから画像を拝借しました。左がBourgeois、右がGore&Gilet です。

この方法を最初に採用したのは、テイラーギターのようですが、今はそれを売り文句にはしていません。ホームページにも「ボディとネックをボルトオン形式によるデタッチャブル・ジョイント・デザインとする構造」という文言が載っているだけです。まねされるのが嫌で写真を載せていないのかもしれません。

この構造は、ネックとボディをボルトで留めることで元起きを抑えることができ、たとえそうなっても、簡単にネックリセットができるようになっています。

テイラー以外にも今や様々なビルダーが独自デザインによる方法を考えていますが、
私が、オリジナルギターを作るために参考にしたのは、Bourgeois GuitarsとGore Guitars です。

https://bourgeoisguitars.com/wp-content/uploads/2020/02/The-Bourgeois-Story.pdf
https://www.youtube.com/watch?v=UYYGS5ouy84 22:30 辺り

https://goreguitars.com.au/innovation/

に載っています。

オリジナルギター#1、#2では、Bourgeois Guitarsを参考にしました。この2つは、ネックの反り補正するトラスロッド調整をボディ側から行うことは同じようですが、元起きに対する考え方が違うようです。

Bourgeois Guitarsは、フィンガーボード下の補強部材とネック根元に隙間があり、この部分でフィンガーボードが曲がることによりボディが変形するのを吸収しようとしています。

一方、Gore&Gilet の方は、ネックがボディに入ってサウンドホールに向かう100mmが固定されており、ネック(フィンガーボード)が曲がらない構造になっています。この力はどこにいくのでしょうか? 

fallaway的な見方をすると、弦の張力で、Bourgeoisの方はfallaway分がなくなる、goreの方は元々fallawayとは無関係な設計になっていて、ボディの一番弱い部分が曲がるのだろうと思います。

ボルトオン構造には、もう一つ疑問な点がありますが、もう少し調査検討が進んでから載せたいと思います。

<今日のポリシー>
8.加工方法、組立方法は十人十色で、結果は同じだが、やり方はいろいろある。

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オリジナルギター1強制振動テスト:音を良くする。 [tests]

オリジナルギター1に対しても強制振動テストを実施してみました。
ロワーボウトの中心に伝振動スピーカーを付け、強制加振させて音の変化を確認しました。2020/9/13-18の間で100時間 行いました。

結果は、「6弦の倍音、サスティーンが良くなっている。」ということです。
でも、劇的によくなるというレベルではありません。

新しい木材といっても、使用した木材は10年位板のままで倉庫にあったものですから、かなり古く変質した後だからということかもしれません。

しかし、完成時に初めて弦を張った時に新しい発見がありました。弦を張って10分くらいの間に音の響きがみるみる変わりました。こういうことがあるということは何かの記事で知ってはいましたが、ギター製作をした人でないと経験できないかもしれません。

強制振動テストによる効果についてまとめておくと、「tanδが振動時間の増加につれて、ほぼ指数関数的に減少し、1~2時間で一定値に落ち着く」らしい。tanδは粘性を弾性で割ったもので、簡単に言うとネバネバ感がなくなるということです。サスティーンが増すのはそういうためでしょう。

次機種でも確認していきます。
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ブリッジピンの重さ:音を良くする。 [parts]

ブリッジピンの材質ではなく、重さを変えます。ネット情報でブリッジピンの材質を変えたら音が変わった、良くなったという記事を見かけますが、それはほとんどの場合、重さが変わったことが原因だと思います。

ブリッジの重さを重くすると、トップモノポール周波数が下がっていきます。重りはしっかりと固定する必要があるので、両面テープで留めることは意味がありません。やりやすい方法は、ブリッジピンを変えることです。プラスチックピンは、6本で4g、真鍮(ブラス)ピン30gを用意して、交換してみます。だいたい0.5~1.0Hz/gですので、26g変わると13~26Hz位変わると思います。一本変える毎に2~4Hz位変わるはずです。

これは誰でも確認できるので、やってみる価値はあると思います。一般に重くすると、モノポールが下がるので、低音が出やすくなると思います。

以下、確認の方法です。

まず、タッピングスティックを用意します。未使用の鉛筆の先を平らにして、使いかけの消しゴムを接着剤で貼り付けます。後は、タッピングスティックでロワーボウトの中心の3か所を軽くたたいていきます。

前々回で紹介したオーディオスペクトラムアナライザ Spectroidを使います。Maxholdされるので、何回か叩いているうちに最大値が溜まってきて、それがギターの周波数特性になります。

ここで特に影響の大きいトップモノポール周波数を例に挙げます。

各フレットの周波数は、
4弦2F E 164.8Hz
4弦3F F 174.6Hz
4弦4F F#/Gb 185.0Hz
4弦5F G 196.0Hz
4弦6F G#/Ab 207.7Hz
です。

ギターのトップモノポール周波数はこの辺りにあります。

新品のギターでトップモノポール(左から2番目の山)が上のどれかに±1Hz位近い場合は、弦の周波数とモノポールがかぶっている(振幅が逆で抑えあっている)ので、その音を弾くとボッボッとサスティーンのない音がするはずです。古く弾き込まれたギターは、かぶっている場合でも他の倍音の影響でサスティーンがあるように聞こえます。ブリッジピンを調整して、トップモノポールを弦の中央の周波数になるように、あるいは数Hzずらしてあげれば、サスティーンがでるようになるはずです。

あまり重くし過ぎると逆効果ですのでそのあたりは良く考えて対応してください。
基本はブリッジは軽いほうが良いのです。


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サドル交換:音を良くする。 [parts]

今日から何日間か、音が良くなる改善方法をいくつか紹介したいと思います。

TUSQサドル.JPG
ナットとサドルの材質は、象牙から牛骨などいろいろありますが、TUSQが良いと思います。良い点は、音量が上がることに尽きます。測定データではなく、弾いた感触でいっているので、そこのところは注意が必要です。

昔は未加工のスラブパーツしか売っていなかったですが、最近は、各ギターメーカーに合わせてラインナップされています。

ナット、サドル、ブリッジピンまであるようですが、私が改善効果があると思うのはサドルです。ナットは多少はあるでしょうが、ブリッジピンは何故良くなるか理解できません。

私のオリジナルギター1についていえば、0フレット仕様なので、ナットの材質は、さらに影響が少ないと思います。

サドルはPQ-9110-C0がおすすめです。マーチンスタイルのアコースティックギター用に加工済です。ピッチ補正がある程度できており、厚さや高さ、長さもマーチンに合わせてできています。スラブから加工するのは物凄い手間がかかるので、これを使っています。

サドル交換手順.JPG
サドル交換は比較的(ナットより)簡単なので、やってみる価値はあると思います。グラフテック社の交換手順を載せておきますので、興味のある方はやってみてください。音量がアップが期待できます。



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