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オリジナルギター4 サイド8:ブックマッチ前微調整&テールブロック接着 [original guitar4]

テールブロック貼り付け.JPG

テール側、ヒール側の接着位置が決まったら、ヒール(ネック)側を固定し、全体が斜めにならないようにテール側をあわせます。モールドをセットする基準線に合わせておかないと接着面が斜めになるので注意します。緩んでいたモールドのクランプを締めて、接着面がピッタリと合わさるように調整します。


テールブロック(幅49mm ライニング幅6mmに合わせて厚みをテーパーにします。)を接着します。設計値96mmに対して100mmの高さがあります。サイドも4mm余裕を持っているのでこの中央に貼り付けます。

 

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オリジナルギター4 サイド7:テールブロック整形 [original guitar4]

テールブロック1.JPG

テールに貼り付ける面を20”の曲率を付けます。トップ、バックを接着する面の幅を連続性を考えて、ライニング幅に合わせて狭くしておきます。

テールブロック2.JPG

こんな感じにしておきます。


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オリジナルギター4 サイド6:ブックマッチ前整形 [original guitar4]

2昼夜置いて、モールドから外してベンディング具合を確認します。

接着部分の長さ詰め.JPG

ヒール(ネック)側、テール側両方の接着部分の長さを詰めていきます。モールドのクランプを緩めて、隙間を3-4mm開けます。突き合わせ部分をこれに合わせて、サンドペーパーで削ります。こうすることで3mm余裕を持って長さを合わせられます。

モールド内に入れる.JPG

モールドに固定する場所によってひねり具合が異なり、左右を合わせるのが難しいので接着する部分をサンドペーパーで整え、突き合わせて、モールド内に入るようにします。

基準線.JPG

モールドの厚みが60mmしかないので、サイドの高さとモールド高さ位置基準を決めないとねじれが収束しません。底面から10mm、70mm位置に線を引いてこの線を基準にモールドを固定します。

模様合わせ.JPG

幅を調整して、ネック接合部とテールのブックマッチする部分で左右の模様を合わせます。特にテール側はパッチをつけることはしないため、2枚のつなぎ目がそのまま見えるので、できる限り木目がつながるようにします。

カット.JPG

ヒール側80mm、テール側100mmの幅にカットします。重さは83~84gです。


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反応の良いギターはウルフノートが発生しやすいのか [tests]

ウルフノート(ウルフトーン)は、あるノート(音程)の周波数がギター自身が持っている共振モードと一致する時に発生します。000タイプの中型ギターでは、

・ヘルムホルツ周波数:T(1,1)1(90~105Hz)と6弦の3,4,5フレット(97.5,104,110Hz)のいずれか

・トップモノポール周波数:T(1,1)2 (170~200Hz)と4弦の3,4,5フレット(175,185,196Hz)のいずれか

が最も発生しやすい周波数です。ドレッドノートタイプではもう少し低いかもしれません。


トップモノポール周波数とノートが一致する弦が弾かれると、ブリッジからトッププレートを振動させますが、ほぼ同時にそれを打ち消す方向に振動が起こるため、サスティーンのまったくない”ボッ”という短い音で終わります。ヘルムホルツ周波数でも同じようなことが起こります。

共振とゲイン.jpg

当然ですが、これは弦の振動に対して反応の良いギター(青)に発生しやすくなります。図の縦軸がゲイン、横軸が周波数とすると、反応性を落とせ(ゲインを下げれ)ば、共振する周波数範囲は狭くなります(赤)。

 

通常は、使用するノート(音程)の真ん中にくるように共振周波数を配置するのですが、反応の良いギターは弦の振動に対してゲインが高すぎるので、真ん中に配置したとしてもその両脇のノートと共振してしまうことになります。

 

強制振動テストでtanδが小さくなれば(粘性がなり減衰が弱まる)、グラフはより尖った形になり、共振する周波数範囲は狭くなります。よって共振周波数がノート(音程)の周波数からある程度離れていれば、共振し難くなります。今、強制振動テストを行っている理由がこれです。

 

オリジナルギター3の現状(強制振動テスト400時間終了)を具体的に書くと

 

ヘルムホルツ周波数:T(1,1)1=107Hzで、  6弦3フレット(97.5Hz)、6弦5フレット(110Hz)に比べて、6弦4フレット(104Hz)の基音のサスティーンが短くなっています。

 

トップモノポール周波数:T(1,1)2 =191Hzで  4弦3フレット(175Hz)、4弦5フレット(196Hz)に比べて、4弦4フレット(185Hz)の基音のサスティーンが短くなっています。

 

強制振動テストを開始した時に比べると、明らかに基音のウルフノートは気にならなくなってきていますが、完全ではありません。

 

ウルフトーン対策としては、効率を悪くする(ゲインを下げる)か、共振周波数を変えて共振しない位置に持っていく方法があります。

 

対策をする前に粘性を減らす)ことによって、ゲインを上げ、共振帯域幅を狭めることにより、最も効率の良い形にしてから対策を打ちたいと考えています。

 

<参考ページ>

Wolf Notes on Guitar??

Does any guitar have a wolf note?

「空気」の共鳴は湿度が上昇するとピッチが上がりますが、「木」の共鳴はピッチが下がります。相対湿度 45% では正しく (または間違って) 並んでいるものも、30% や 60% ではまったく整列しない可能性があるため、「オオカミ」が行ったり来たりする可能性があります。

Question about eliminating wolf tones.

 

文中、the soundboard is …..  usually pitched two or three tones higher than the back. とありますが、soundboardとbackが逆です。

 

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オリジナルギター3:強制振動テスト9 第4ラウンド終了 [tests]

強制振動テストを400時間行った結果をまとめると、

強制振動の共振周波数変化.jpg

0.強制振動テストによる共振周波数の変化は小さい。ヘルムホルツ周波数は変化なし。トップモノポールは2Hzアップした。バックモノポールは3Hzアップした。完成後(1年前)からすると全体に数Hzアップしているので、経年による変化が大きいと思われる。Crosstripole(605Hz)は以前からあったので、変化していません。


1.ヘルムホルツ周波数のウルフトーンの低減

・6弦4F(G#)にまだ残っている。

・6弦3F(G)や5F(A)の基音が6秒程度サスティーンがあるのに対して3秒でなくなる。

 

2.トップモノポール周波数のウルフトーンの低減

・4弦4F(F#)にわずかに残っている。

・4弦3F(F)が4秒、5F(G)の基音が3秒程度サスティーンがあるのに対して2秒でなくなる。

 

3.サスティーンの効果

高音域のサスティーンは明らかに良くなっているが、定量的に測定できていない。


今後は、「ウルフトーンの低減」に焦点を絞っていきます。

 

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オリジナルギター4 サイド5:ベンディング加工2 [original guitar4]

モールドで確認.jpg

ある程度形になってきたら、モールドに合わせていきます。ウエスト角度をモールドに合わせてぴったりと合うまで曲げを補正します。アッパーボウト、ロワーボウトのモールドに合わせて微調していきます。モールドに合わせて微調を繰り返します。ここでモールドにぴったりと合わせることが後工程の精度向上に繋がります。

Fクランプで留める.JPG

モールドとぴったりと合うようになったら、モールドにウエスト部分からFクランプで固定していきます。ウエストからアッパーボウトの頂点に向かってモールドとの隙間ができないように留めていきます。アッパーボウトの端(ネック接続部)を留めたら、その後、ウエストからロワーボウトに向けて隙間ができないようにテールエンドまで留めます。モールドは60mmしか厚みがないので、ねじれが出ないように両側からFクランプで留めていきます。

ベンディング完了.JPG

サイドは2枚あり、鏡面になるので左右、表裏を間違えないように進めます。


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オリジナルギター4 サイド4:ベンディング加工1 [original guitar4]

ホンジュラスマホガニーは脆いので、ベンディングはやり辛いと思っていましたが、十分に水を含ませて、初めはゆっくりと曲げていけば比較的やり易く曲げることができました。一度、熱をかけると凄く柔らかくなるので細目にゆっくりと曲げることがポイントです。

ライン書き.JPG

さて、厚さを2.0mmにした後、木目の流れを見て、ブックマッチする表裏を決め、ベンディングの目安になるラインを書きます。

1.仕上がり96mmに対して110mm幅にカットしてあるので、ボトムから4mm、アップから10mmの余裕を見て、基準線を引きます。

 

2.さらに

①ヒールから125mmがアッパーボウトの中心

②ヒールから280mmがウエスト

⓷ヒールから520mmがロワーボウトの中心

 

に曲げの基準線を引きます。ウエストは曲げが反対になるので、裏面に引きます。

ベンディングアイロン.jpg
サイドを曲げていきます。ベンディングアイロン、霧吹き、モールドを用意して、ベンディングします。ベンディングアイロンは温まり温度が安定するまで1時間くらいかかります。
ウエスト曲げ.jpg
まずウエストから曲げていきます。モールドのウエスト角度を合わせていきます。ベンディングアイロンに押さえつけるとすぐに水分が蒸発してしまうので、霧吹きで常に濡れた状態で曲げていきます。木は熱を加える前は硬いですが、一度加熱した後は曲げやすくなるので、最初はあまり角度をつけずに行います。
アッパーボウト曲げ.jpg
次に、アッパーボウトの中心から丸くずらして円を描くように曲げます。
ロワーボウト曲げ.jpg
その後、ロワーボウトは、ずらしながら大きく円を描くように、霧吹きで水を含ませてから、両手で左右から押さえつけていきます。ベンディングアイロンの温度コントロールはHiでは高すぎて焦げるので、6くらいが丁度よいです。
次回へ続く。

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オリジナルギター4 補修用削り粉 [original guitar4]

削り粉.JPG

補修のために、工程の中で出る削り粉をとっておきます。


右から、シトカスプルース、ホンジュラスマホガ二ー、ホンジュラスローズウッドです。


シトカスプルースはトップのブックマッチのサンディング時に、

ホンジュラスマホガニーはバックの厚さ調整加工時に、

ホンジュラスローズウッドはフィンガーボードのサイドサンディング時に、


取っておきます。


スプルースはサイドとの接着時の隙間補修時に(バインディングがないので)

マホガニーはサイドとの接着時の隙間補修時に(バインディングがないので)

ローズウッドはフレットの溝埋めに


使います。

 

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オリジナルギター4 サイド3:厚さ加工 [original guitar4]

サイド厚さ加工.JPG

サイドの厚さ調整加工をします。


今までは、粉塵が酷いので電動サンダーを使って外でやっていました。9月中旬になれば暑さも和らぐと思い、先延ばしにしていましたが、今年は暑さが中々引かず、他の部位の進度が進み過ぎたため、今日サンドペーパーを使って冷房の効いた室内で、なるべく埃がたたないように掃除機で細目に吸いながら行いました。


厚さバラツキが出ないように2枚並べて一緒にサンディングして、2.6mm⇒2.0mmにしました。

 

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オリジナルギター4 ネック14:トラスロッド&補強カーボンロッド埋め込み [original guitar4]

ロッド埋め込み.JPG

トラスロッドは金属、カーボンロッドも木ではないため、接着剤にはタイトボンドではなく、エポキシ系接着剤(セメダインスーパー60分型)で固めます。溝に接着剤を充分入れてロッドを押し込みます。その上から、ビニールを置いて、上からフィンガーボード、その上から添え木を置いてFクランプで締めていきます。ヘッド側にもカーボンロッドの先端が来るため、同じようにビニールを敷いて上から添え木をあててFクランプで締めこみます。


トラスロッドとカーボンロッドの組み込み準備をします。溝の深さ調整&清掃、トラスロッドとカーボンロッドを実際に溝に入れて、接着剤をつける手順を同じように、接着前に必ずシミュレーションしておきます。接着剤をつける工程や複雑な手順の工程は必ずシミュレーションしておかないと後戻りができないので手順に問題がないかを確認しておきます。


トラスロッド調整ビス用穴を開けた後、トラスロッド調整ネジにエポキシ接着剤が入り込まないように、マスキングしておきます。


トラスロッド&補強カーボンロッドを先ほどの手順通りに組み込んで埋め込みます。

ネック接着後.JPG

一昼夜おいて、クランプを外します。

 

 

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オリジナルギター3:強制振動テスト8 第3ラウンド終了 [tests]

300時間終了しました。

周波数特性の変化はありません。


今までの結果から期待する効果は、

1.ヘルムホルツ周波数のウルフトーンの低減

2.トップモノポール周波数のウルフトーンの低減

3.サスティーンの効果

 

サスティーンはいくらか豊かになり、ウルフトーンはやや低減されたと感じます。


400時間経過後、データを取ります。

 

 

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オリジナルギター4 ネック13:穴開け2 [original guitar4]

事前に手順を考えて、最後までシミュレーションしてから穴を開けます。


まず、Φ2.5のビットで中心を決める穴を開けます。


①ネックブロックの裏側から中心線を引き、11mmと51mmの位置にビスの中心に印をつけ、Φ2.5の穴を開ける。


②ネックブロックとネックを嵌合し、ネックに穴の中心をΦ2.5のビットで写す。


⓷ネック側に中心位置から同じ高さ(底面から15mm)にバレルナットの中心を決め、両側からΦ2.5で中心穴を開ける。


バレルナット穴Φ10.JPG


④ネック側にバレルナット穴Φ10を両側から貫通させます。


⑤ネック側にバレルナット用ビスの貫通穴Φ6.5を開けます。


ネックブロックΦ6.5.JPG


⑥ネックブロックにもΦ6.5で取付穴を広げます。


完成2.JPG


⑦ビスを留めて完成です。


今回のΦ10のバレルナット用穴開けは失敗しました。穴を開ける時にネックの左右から開けるのですが、この中心がズレてしまいました。おそらく原因は、誘い穴Φ2.5を開ける時に垂直になっていなかったためだと思います。


無題.jpg


結果的にΦ10の穴が広くなりすぎてガタツキがでて、斜めになってしまうため補正の詰め物を入れて水平に固定できるようにしました。


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オリジナルギター4 ネック12:穴開け1 [original guitar4]

完成状態.JPG

今回のネックはフェンダータイプです。アコースティックギターではお目にかかったことはありません(おそらく)。究極のシンプルネック構造だと思います。オリジナルギター3の構想時にチルトネック構造などいろいろと調べました。チルトネックにはしませんが、最もシンプルな構造をアコースティックギターで実現したいと考えています。この構造を取ることでヒールレスネックを実現します。


嵌合調整は、ネックブロックとネックの両方を組み合わせて作っていきます。ここはギター作りの中で最大のポイントです。ネックとネックブロックの嵌合調整をした後、最後にネック取り付け穴開けを行います。


この構造のポイントはバレルナットです。このナットは鬼目ナットのように木に食い込ませずに締め付ける力だけで固定する方法です。ナットが回転するため締め付け角度が変わっても対応できます。家具に使われています。

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オリジナルギター4 ネックブロック4:ネックとの嵌合・寸法調整 [original guitar4]

サイド板厚分.JPG

ネック嵌合確認後、ボディ端の基準位置を14フレット位置からサイドの板厚2.0mm分をシフトします。

仕込み角.JPG

ネック取り付け面の角度で弦高を調整するため、ネック仕込み角1°の傾斜を付けます。左右バランスをとり、ネック前35mm 後36.4mmにします。

底板の嵌合確認.JPG

底板は嵌合の確認だけして、穴加工した後に接着します。

寸法確認.JPG

ネックブロック全体の高さは、設計値に対して、少し大きめにしておき、トップを接着するときに高さを調整します。ネックブロックのネック取り付け面の深さも確認しておきます。

トランスバースブレース.JPG

トランスバースブレースは12x23mm角の断面なので、トップに貼り付けた後とサイドにネックブロックを取り付けた後の位置関係を確認しておきます。

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オリジナルギター4 ネック11:外形中削り2 [original guitar4]

ネック幅.JPG

フェンダータイプのネックをブロックに入るようにネックヒール幅を調整します。ジャストサイズになるまで削り、ネックブロックに仮につけてみます。

ネックヒール.JPG

ネックフィンガーボードとヒールのつなぎ部分の形状を整えます。この部分はサイドとネックブロックを接着した後、最後に調整します。ネックエンド端とネック厚補強材を揃えます。



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オリジナルギター4 ネックブロック3:仮組み・接着 [original guitar4]

ネックブロック組立.JPG

最初に中央のネックが載る部材を接着して、ネックブロックを組み立てます。ここで一昼夜おきます。

ネックブロック仮組み.JPG

ネックブロック幅を60mmに調整して、仮組みします。

ネックブロック接着.JPG

ネック側をこの幅に合うように調整した後、接着します。ネックが載る面に穴を開ける必要があるため、まだ底面は接着しません。


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オリジナルギター4 ネック10:外形中削り1 [original guitar4]

フレットボード部幅調整.JPG

0フレット幅は48mm(完成時43~44mm)、ネックエンド幅を62mm(完成時60mm)にして、外形ラインをもう一度書き、鋸でカットします。フレットボード部の厚さは19mmにします。

ヘッドとネックの繋がり部を整形.JPG

ヘッドとネックの繋がり部を整形します。

ヘッド厚整形.JPG

ヘッド厚は17mm(完成時目標15.5mm)にします。

ネック厚補強材の接着.JPG

今回はフェンダータイプのネック構造なのでヒールレスです。ネック厚を調整するための補強材を接着します。ネックブロックの組立と同時にネックの幅と高さの調整をします。ヒール部の形状の調整はサイドとの嵌合調整時に行います。


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オリジナルギター4 トップ12:ブレース組合せ調整・加工 [original guitar4]

ブレース組合せ調整・加工.JPG

トップブレースをスキャロップ加工した後、各ブレースがクロスする部分を加工していきます。

 まず、Xブレースの角度を95°になるように調整します。さらに、ダブルXを構成するトーンブレースのクロス部分も95°に調整します。次に、2本のトーンブレースの端をXブレースに食い込ませるようにします。4本のフィンガーブレースも同じようにXブレースに食い込ませるようにします。ブリッジプレートは少し大きめに合わせておきます。ブリッジプレートとサウンドホール周りの補強材は、すべてのブレースが接着し終わった後に角度と大きさを合わせて接着します。

 

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オリジナルギター3:強制振動テスト7 第2ラウンド終了 [tests]

伝振動スピーカー(ピタッとスピーカーplus)は、ラッキーなことに中のコイルが壊れていたわけではなく、外装とそれを止めるパッキンが振動してビビり音を出していただけでした。外装を接着し直し、再び振動テストを行います。


400時間まで続けようと考えてます。今までの結果から期待する効果は、

1.ヘルムホルツ周波数のウルフトーンの低減

2.トップモノポール周波数のウルフトーンの低減

3.サスティーンの効果

です。


200時間終了しました。ウルフトーンの低減を狙って行っていますが、あまり変化はありません。さらに続けます。

 

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オリジナルギター4 バック7:ブレース接着前スキャロップ加工 [original guitar4]

バックブレース.JPG

トップと同じようにバックに接着する前にできるだけスキャロップ加工をしておきます。但し、横からの投影面だけにします。接着時にクランプするための平面を残しておきます。貼り付けてからのスキャロップ加工の工数を減らします。

マリッジストリップ.JPG

トップの端材から板取りしたマリッジストリップを整形します。バックの木目とクロスする方向に補強します。表面は、7.25” のRを付けます。この時に出たスプルースの削り粉をロゼッタ周辺の補修材としてとっておきます。


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オリジナルギター4 トップ11:ブレース接着前スキャロップ加工 [original guitar4]

接着前スキャロップ加工.JPG

トップに接着する前にできるだけスキャロップ加工をしておきます。但し、横からの投影面だけにします。接着のためにクランプするための平面を確保しておきます。貼り付けてからのスキャロップ加工を楽にします。


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オリジナルギター4 バック6:ブレース材作図と加工 [original guitar4]

バックブレース作図.jpg

バックブレースは3本使います。上から第2ブレースとラジアルブレースx2本、

次が第3ブレース、次がトランスバースブレースとラジアルブレースx2本、一番下は、トップ端材から切り出したマリッジストリップ(ブックマッチラインの補強材)です。

バックブレース切り出し.JPG
鋸で切り出しました。さらに横からの投影面をサンドペーパーで整えてから貼り付けます。こうすることで貼り付け後の鑿の作業工数を減らします。

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オリジナルギター4 トップ10:ブレース材作図と加工 [original guitar4]

ブレース材.JPG


ブレース材は5年前に購入したものを使用します。アイチ木材加工で500x20x9mmが8本、500x20x12mmが1本(のこぎり分2mmx8個=16mm)に加工してもらっています。


加工代は、税込み1080円(2018/09当時)、トップで5本、バックで3本使い、1本余ります。切断した側面が切りっぱなしなので、サンドペーパーで均します。


トップブレース作図.jpg

トップに貼り付ける前に貼り付け後の鑿の作業を簡単にするために、ブレース材を鋸でカットします。このための作図をします。

 

一番上は、トップの端材から切り出すサウンドホール周りの補強材です。

12mm厚の木材は、トランスバースブレースに使います。

次の2枚がXブレース、次がトーンブレース(ダブルXを構成)、最後がフィンガーブレース4本です。

トップブレース切り出し.jpg

切り出したものです。これからさらに側面からの投影面を残して形を整えてから貼り付けます。

 

 


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強制振動テストで音が変わる要因 [tests]

強制振動テスト(トップに100時間)では、

・サスティーンが伸びる。

・デッドポイント(ウルフトーン)が軽減される。

・全体の音量が上がる。

ことが確認されました。


この論文にあるように、「木材に振動が加えられるとその履歴でtanδ(損失係数)が低減」します。tanδは材料の力学物性に対する粘性を弾性で割ったもので、「振動により木材の内部構造が変わり、粘性がなくなる」と考えられています。また、この現象は振動が加えられなくなると少し戻る傾向にあります。


粘性がなくなるので減衰が弱まり、サスティーンが伸びるようになります。


tanδ(=η:損失係数=Δf/fo(Δfは3dB下がった共振周波数帯域幅))が低減すると、共振周波数foは変化しないとすると、共振周波数帯域幅Δfが狭くなります。今回の例でいえば、F-F#/Gb-G(175〜185〜196Hz)(トップモノポール周波数は189Hz)辺りの共振が激しく、弦を弾くと直ぐに基音が落ちてしまうのが、低減されました。但し、共振周波数が弦の周波数(ノート)にぴったりとあっていると改善されません。共振周波数がノートに重なっているのに改善されたように聴こえるのは、その倍音、3倍音のサスティーンが伸びたからです。また、ミッシングファンダメンタルの影響もあるかもしれません。

 通常は共振帯域幅は10Hz程度なので、弦のノートの真ん中(180か190Hz)に共振周波数を設定しますが、今回は帯域幅が広い(20Hz以上)ので、低減されましたが完全になくなったわけではありません(175Hzはなくなったが185、196は残ってる)。完全になくすためにはさらに対策が必要です。


さらに、損失係数が小さくなることで振幅も増え、音量が上がることになります。


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オリジナルギター3:強制振動テスト6 バック終了 [tests]

バックについても強制振動テストを続けていましたが、2日目を終了(34.7時間経過)した時点で伝振動スピーカー(ピタッとスピーカーplus)が壊れました。振動させ過ぎたせいか、接着部が外れて、雑音が混じっています。ここでテストは終了します。


バックモノポールは変化していません。他の周波数特性も大きな変化はありません。サスティーンも変わっていません。


バックを強制的に振動させたときの影響は、トップに比べて少ないということは言えると思います。伝振動スピーカー(ピタッとスピーカーplus)を修理するか、新しいものを調達するかして、テストを再開したいと思います。

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オリジナルギター4 ボイシング3:トップ板単体のボイシング(ロゼッタ、サウンドホール加工後) [original guitar4]

加工前後比較.jpg

トッププレートのロゼッタ、サウンドホール加工前後(左→右)の比較です。

ロゼッタ、サウンドホール加工後.jpg

オリジナルギター3のデータも載せました。最低周波数はサウンドホール加工後わずかに上がっています。しかし、誤差程度です。オリジナルギター3より基本周波数は下がっているので、少し柔らかいと考えられます。


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オリジナルギター4 トップ9:ロゼッタを均す。 [original guitar4]

ロゼッタを均す.JPG

ロゼッタを接着した後、0.2〜0.3mm程度のでっぱっている部分をサンドペーパー#120で均します。今回のロゼッタ(この真ん中だけ使いました)は、脆い素材だったので簡単に均すことができました。ローズウッド等で作ったものは均すのが大変で、トップ表面に入り込んでロゼッタの色がついてしまうので注意します。


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オリジナルギター4 トップ8:ロゼッタ嵌め込み・接着 [original guitar4]

ロゼッタ嵌め込み.JPG

サンドペーパーでバリをとった溝にロゼッタをはめ込みます。ロゼッタの長さをぴったりと合わせてカットします。

タイトボンドで接着しますが、スプルースは水を吸うと膨張し、入らなくなるため、ロゼッタ側にタイトボンドを塗り、直ぐに押し込んで固定します。

 

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オリジナルギター4 トップ7:ロゼッタ溝掘り・サウンドホール開け [original guitar4]

Soundhole and Rosette Routing Jig.JPG

ロゼッタ溝加工とサウンドホール開けには、ドレメルルーター(model395*既に廃番)にStewMacのSoundhole and Rosette Routing Jigを装着して行います。



中心にΦ4.5の穴を開け、中心軸となる鉄棒をセメダインスーパーで固定します(途中で外れやすいので注意)。Φ1.4のビットで60Rの溝を深さ0.8mmで開けます。今回のロゼッタは幅7.2mm厚さ1mmなので、幅方向にずらしながら6回繰り返します。バリが出ないコツはルーターを動かす速度を2mm/secくらいでゆっくりと動かすことです。

削る方向.JPG

矢印の方向に削ると、残す方にバリがでにくくなります。バリはサンドペーパーで削りとります。

サウンドホール.JPG

同じようにサウンドホールを開けます。Φ1.4のビットで2.2mmの深さまで2回で削ります。残り0.3mmはカッターで切ります。少し残すことで貫通せずに済み、下の台にキズが付きません。削る方向は矢印方向で外側しか使用しないのでバリは出ません。内側にはバリが残っています。


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オリジナルギター3:強制振動テスト5 バック開始 [tests]

バックについても強制振動テストを行います。


トップよりは影響は少ないと思いますが、強制振動テストで特性が変化する(木材の特性tanδが小さくなり、サスティーンが伸びる)のを確認したいと思います。


トップ100時間経過したところで、周波数特性は取ってあります。


オリジナルギター2では、


「バックの経過は、

・36時間で、サスティーンが効くようになってきている。

・バックモノポール243Hzが強くなっている。

・コードストロークのバランスが良くなった。ヘルムホルツ周波数97.5Hzは変化しないが、G(98Hz)にサスティーンがあるように聞こえるようになったのは3倍波である294Hzのサスティーンが良くなったためで、97.5Hzが良くなったわけではない。」


とありますから、バックをすることで音がどう変化するかは興味があります。

 

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