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オリジナルギター1-30 材料費 [original guitar1]

ようやくオリジナルギター1のまとめが終わりました。ダイジェストといいながら、30回までいきました。材料費がどの程度かかっているのかまとめておきます。

材料費.jpg
約3万円でした。

トップ材 バック材 ネックが安い材料を使用したので、この程度で納まっています。

少しグレードアップを考えるなら、

1.トップ材 +10,000円
2.バック&サイド材 +10,000円
3.ペグチューナー +5,000円
4.Zero glide Nut  -3,850円
5.ロゼッタ -2,530円

で5万円くらい。

さらにグレードアップを考えると、
マダガスカルローズウッド +35,000円
or
ホンジュラスローズウッド +28,000円
アディロンダックスプルース +26,000円

+6万で 9万円位。

これ以上はもう木材、とくにバック&サイドの材料の値段になります。

明日から、オリジナルギター2に入る前の全体的な話をしたいと思います。

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オリジナルギター1-29 最終調整 [original guitar1]

塗装終了しました。ブリッジを貼り付け、最終調整を行います。
ブリッジ接着.JPG
1.ブリッジ押さえ治具を使用して、ブリッジを接着する。

ペグチューナー取り付け.JPG
2.ペグチューナーをタイプ変更(GOTOH SD90-06M-GG-L3+R3からGOTOH SG301-20-L3+R3-Gold)したので、取付穴調整をΦ10に広げる。

チューナーのクリアランス確認.JPG
3.チューナーと弦クリアランス確認は、ナットと弦の位置の確認(干渉しないか)を行う。6弦と5弦のクリアランスは微妙で、6弦を上側に5弦を下側にしてなんとかクリア。このヘッド形状はもう使いません。

4.仮ナットとサドルにてスケール長を確認。

<イントネーションがうまくいかず悩む>
弦の長さ余裕の確認をしたところ、6弦で1FのFが30c位#したため、弦長が長すぎるかと思い、弦長を±10mm変えたが結果は同じであった。原因は仮ナットとサドルが高すぎたため、1フレットを押さえると弦が伸びるため#していたことが分かった。普段あまり気にしていないことを突き詰めた結果、袋小路に入ってしまった。

Zero Glide Nut 0フレット追加.JPG
5.フレットボードをプレイアビリティを上げるため、Zero Glide Nutを0フレットに追加した。詳細はネットを見てもらうとして、プレイアビリティが上がる、特に1フレットの押さえが楽になります。加工は少し技術が必要です。1フレットの弦高に悩んでいるなら、使ってみる価値はあります。

6.サドルをTUSQ GRAPHTECH PQ-9000-00に交換する。
TUSQは、既にいろいろな情報があると思います。ネットで確認してください。私の経験では、サドルは音量が上がりました。ナットの効果は良く分かりません。ブリッジピンは、使用したことがないので、さらに良く分かりません。ピックもあるんですね。

7.5フレットあたりが凹んでいることが判明。トラスロッドを仕込んだ溝が深すぎたことで、1フレットから5フレットまで逆傾斜(1フレット側が高すぎ、幅方向は16Rでほぼ平らなため、3、4弦の5フレットがフィンガーボードと弦間が開いている。)になっているため、弾きにくい原因になっていた。
 1から4フレットを抜き、フレットボード全体を平らにし、1から3フレットを10R、5フレットまでを12Rにし、リフレットした。全体フレット仕上げ研磨した。フレットボード先端が0.5mm下がったため、ナット底を削り合わせる。

8.フレット端ザラツキ修正
フレット端の処理をしなかったため、フレットが指に引っかかるザラツキ感がなくならないので、フィンガーボードサイドを修正する。

マーク.JPG
9.ロゴマークを貼る
2007年に開始して、中断10年、再開2年、足かけ14年かかってようやく1台完成しました。

10.弦高確認
後は定期的に弦高を確認していきます。(12フレット面から弦との隙間を測定し、フレットの高さ0.7mmを引いています。)

今回使ったトラスロッドは1wayなので、ほとんどトラスロッドにテンションがかかっていなかった(トラスロッドネジが無負荷で回る状態)。この時の状態を固定するためにテンションがかかるようにした。

2021/7/14 トラスロッドで調整
1弦 6弦
1.6 2.1mm 調整前
1.1 1.6mm 調整後





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オリジナルギター1-28 ボディ塗装 [original guitar1]

1.バックとサイド
バックマスキング.JPG
バックとサイドを先に塗装するので、トップをマスキングします。

最初は木が塗料を吸うので、下塗りに専用のうすめ液で1:1の油性ポリウレタン塗料を塗布後、#400で直ぐサンディングを3回繰り返します。その後、一日置き、
・#400でサンディング 3時間おきに3回塗装 1日置く
・#400でサンディング 3時間おきに3回塗装 1日置く
・#800→#1000→#1500で全体をサンディング

ここで光っている部分(木管に入った塗料が光っている、凹んでいる部分)がなくならないので、このまま番手を挙げても塗料が削れるだけで、木目が露出してきてしまうと考え、コンパウンド50μで全体を磨くことにする。これが効果があり(紙やすりだけでは入り込めなかった部分)にも入るため全体のマット感が出てきた。

サイドとバックでは仕上がり状態に差がある。バックはマットではあるが光沢感がある。サイドは、曲線部分が塗料が薄くなったせいでムラが多く、木目が出ている部分がある。サイドにもう一度コンパウンド50μで磨く。バックと同じような光沢感が出てきた。

NGな点
①マット仕上げというより、光沢仕上げの途中という感じ。特にサイドは、紙やすりで#1000、#1500の時、ムラをなくそうと塗装の厚い部分等を強くこすりすぎで木目が出てくる。

テールエンド化粧部分の隙間.JPG
②木目、テールエンド化粧部分の隙間にコンパウンドが入り込む。→ 塗料を隙間に染み込ませることを10回繰り返し修正した。

最後にコンパウンド(和信製)で磨くが、ムラが取り切れない。

2.トップ
トップマスキング.JPG
ブリッジ貼り付け部とネックブロックをマスキングします。サウンドホールに塗料が入り込まないように紙を詰めておきます。塗装途中の写真です。

・#400でサンディング後、3時間おきに3回塗装、一日置く
・#400でサンディング後、3時間おきに3回塗装一日置く
・#800でサンディングを始めたが、塗布むらが取り切れず、#400から開始する。
・#400→#800→#1000→#1500→#2000でサンディング

インレイ塗装.jpg
サウンドホールインレイの周辺の隙間に厚めに塗装する。

鏡面仕上げをするため、
コンパウンド(和信製)で磨くが、2種のムラ 
①磨きの光沢の出方(磨きムラも塗装のムラによると思われる)
②塗装が薄いためサンディングし過ぎると木地が出てしまう。
がでて鏡面になる部分と木地が出てしまうところが多数発生した。

木地が露出して、塗装が薄くなった部分に再塗装で修正できるかを試したが、
①一度、#1000を使ってから再塗装すると鏡面が出る。
②木地が露出した部分は、コンパウンドでいくら磨いても鏡面にならない。
③木地の露出にも程度があるので、塗装面が薄い部分はムラになる。

#1200でサンディング後、マット仕上げを狙い、50μのコンパウンドで仕上げる。

トップ塗装完.JPG
サイド塗装完.JPG

<塗装修正>
トップは、スポット状の傷を#1000で落としてから、再度#2000で磨く。
⇒60%OK。 光沢ムラが残る。
サイドは、ムラが大きいので、サンドペーパー#1200で凸凹を取ってから、#2000で仕上げる。
⇒50%OK。ムラがまだ残る。
バックは、#1000で一度光沢部分を磨き、サンドペーパー#1500でスポット状のムラを落とし、再度#2000で仕上げる。
⇒80%OK。エッジに木管が埋まっていないムラがある。
塗装の修正が済んだところで全体をコンパウンドで仕上げる。

塗装を薄くし過ぎ、サンディングを強くしたため、木地が出てきてしまい、塗装ができている部分と木地が露出している部分との光沢差が取り切れない。 表面保護という意味では問題ないのですが、ムラが残って見栄えが悪い。次機種では、もっと塗装膜を厚くする必要がある。サンディングは、塗料だけを磨くようにしないとムラになりやすいので注意。

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オリジナルギター1-27 ネック塗装 [original guitar1]

塗料の選定は、ギターの塗装についてで書いたように、油性ポリウレタン塗料を使用しました。専用のうすめ液で1:1に薄めて塗ります。薄めないと粘性がありすぎで塗りにくいです。120mlでネック、ボディを含め、ギター1台塗ることができます。

塗り方をどうしようか悩みましたが、刷毛ではなく、布でもなく、キムワイプにしました。化学系の方にはおなじみですね。一番の理由は、けば立ちがないことです(これは重要なポイントです)。二番目はディスポーザブルなことです。

塗り方は、1:1に薄めた溶液を作っておき、一回分ごとに皿に出して、木目に沿って塗ります。夏の暑い日に外庭で行いましたから、表面はすぐ乾きます。なるべく2度塗りはしないほうが良いと思いますが、数分以内なら問題ありませんでした。ムラがないほうが重要です。

ネックマスキング.JPG
ネック取り付け部をマスキングします。もちろんフィンガーボード表面にもマスキングします。フィンガーボードの側面には塗装をするので、境界をしっかりマスクする必要があります。

1回目は木の吸い込みが激しいので、捨て塗りです。塗布後、#400で直ぐサンディングを3回繰り返し、そのまま乾燥させて一日置きます。

・#400で全体をサンディング後、3時間おきに3回塗布後、一日置く。
・#400で全体をサンディング後、3時間おきに3回塗布後、一日置く。
・#800で全体をサンディング後、3時間おきに3回塗布後、一日置く。
・#1000で全体をサンディング、手で握る部分は#1000で止める。
 ヘッド部分は、#1500→#2000で全体をサンディング

ここまでのNGな点

1.ニス層が薄すぎるのか、やすりを強くかけすぎたせいか、木目が出て塗装色が薄くなった。
塗布ムラ.jpg
<修正>
3時間おきに3回塗布後、ネックの握る部分は#1200で、ヒール&ヘッド#2000でサンディングする。

2.フィンガーボードとネック上面との平面性が悪く隙間が空いている。塗装時にもうまく補修できなかった。
隙間.jpg
<修正>
マスキングして上塗りを6回で50%程修正できた。さらに、2フレット、4フレット部分をマスキングして4回上塗りして、隙間を埋めることができた。ネックとフィンガーボードの隙間を埋めるのは大変。接着の際に隙間がなくなるように注意が必要です。

3.天板を塗装前に#1000で磨いたら、ニスが染み込まない。初めのサンディング時に必要以上に細かくしない。#400までにする。

ネック塗装完.JPG
最後にコンパウンドで磨き、艶消しで完成。

4.透明と謳いながら、この油性ポリウレタン塗料は、琥珀色になる。

ネック塗装結果.JPG

現在の姿。


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オリジナルギター1-26 ブリッジ製作 [original guitar1]

ブリッジ構想図.JPG
方眼紙でブリッジデザインを行い、ブロック材に型紙を貼り付けます。ローズウッド材を使用しました。

溝開け.JPG
まず、ドレメルルーターを使って、溝開けを行います。溝幅は3.2mm です。
いろいろな木材とFクランプを組み合わせて、ブロック材に斜めになる溝を掘っています。

ブリッジピン穴開け終了.JPG
溝開け後、ピン穴開け、穴の面取りも終了しています。

ここから、高さ方向にプロファイルを作っていくのですが、ブリッジの重さをなるべく軽くした方がよいとの情報があり、とことん軽量化してみました。

完成.JPG
18gまで攻めましたが、逆に強度がなくなり、諦めました。

ブリッジ再製作.JPG
ここまでに、4日かかったのでまた繰り返し作る気力がなく、市販のマーチンタイプ(既に溝加工、穴あけ加工あり)からの外形加工だけで済ませました。ここから、#1000まで磨き上げます。重さは20g。

ブリッジが出来上がったので、トップに接続するための治具を作ります。

ブリッジ穴開け.JPG
塗装する前に、ブリッジの位置を決め、ブリッジを貼り付けピン穴を開けます。

ブリッジ接着治具.JPG
ブリッジ接着のためのトップ裏からの押さえる治具を製作しています。Xブレースを避けて、ブリッジを裏から押さえます。ブレースパターンを変えるごとに作り直す必要があります。どなたか忘れましたが、これをたくさん作ったと紹介している個人製作家の方がいました(笑)。

重要な点は、サウンドホールからの出し入れを可能にするため、幅を90mmにカットすることです。100mmオーバーだとサウンドホールから取り出せません(笑)。

押さえる治具.JPG
トップ側から押さえる治具を作ります。Cクランプを3本使えばいいのですが、サウンドホールに3本いれると縁を傷つけそうで、1本で押さえられる治具を作りました。高低差はコルク材を何枚か貼ることによって調整します。

ブリッジは、ナット~サドル位置をスケール長に合わせる必要があります。

スケール長632.5mmですが、スチール弦の場合は弦の振動する長さが短くなるため、スケール長より1弦で2mm、6弦で5mm程度長くします。Shenandoah M00045を測定しみると、1弦で1mm強、6弦で4mm強 長くしてあります。
ということで、サドル位置が1弦で2mm長くなるようにします。

やり方は、2つあり
1.サドル溝が切ってあるブリッジをスケール長に合わせて接着する。
2.サドル溝を切っていないブリッジを貼り付け、イントネーターを使い12フレットのハーモニクスで位置を決め、それに沿って溝を切る。
ブリッジに溝を切る治具も必要になる。)

理想的には2.のやり方ですが、工具や治具も揃えなければならないことから、1.のやり方にします。イントネーションを気にするなら2.のやり方でしょう。

接着するのは、塗装後です。

<今日のポリシー>
9.無理せず加工完成部品を購入したほうが手っ取り早くできる。

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オリジナルギター1-25 フレットうち [original guitar1]

0.フレットボード表面仕上げ
 #400→#800→#1000の紙やすりで表面を整えます。フレットボード表面は塗装しないのでこれがそのまま最後まで残ります。

1.フレットワイヤー20個の切断
フレットワイヤーは、一般的なスモールタイプ(フレットボード上で高さ1.0x幅2.0)は、国内では三晃製作所、タイプはSBB-217(0.5mm)です。販売は大和マークです。
フレットを指板のRに対して最適な形状に曲げ、各フレットに合わせ長さに切り、フレットキーパーに納めます。使用する工具類は、YAMAHA FG-130リペアを参照。

2.フレットを打つ
事前にフレット曲げペンチで指板のRより少し小さなRに曲げておく。どちらかの端を打ち込んでから、反対側へハンマーを移動しながらプラスチックハンマーで打ち込んでいく。フレットの両端をフレットカッターでカットする。

3.フレット端処理
エッジファイルで側面を平らにし、斜めファイルでエッジを60°に揃える。使用する工具類は、YAMAHA FG-130リペアを参照。

4.マスキングテープを貼る。
まず、ネックと平行にフィンガーボード側面が隠れるように、ネックエンドまで 貼り、そのあとでフレットボードをマスキングします。

5.フレット高さ均一確認
・フレットレベラーでまずトップを粗く高さ調整し、平らにします。その後、フレットファイルでフレットの山を丸く整えていきます。フレットファイルは、幅が広めの物を使います。スモールサイズ(幅2mm)用はピッタリすぎて動きません。
小型曲尺を使用して、両隣のフレット合わせて3フレットで高さがそろっているかを見ます。押さえつけて高さが違うとカタカタと音がします。フレットの真ん中、左端、右端の3カ所で確認します。
・フレットが高い箇所にはマジックペンなどで印をしておきます。

6.仕上げ
紙ヤスリ(#400)⇒スチールウール⇒コンパウンドで、フレットを磨いていきます。このやり方は、ギター工房オデッセイさんのリペア情報を参考にさせていただきました。このサイトは、私がギターを自作しようという思いをかなり後押ししてくれました。リペアの手順をかなり詳しく載せているので、ギター製作を思い立った頃から、いろいろなことがある毎に参考にさせていただいています。もう1100台以上のギターをリペアしているんですね。いつも丁寧なリペアに感心します。

NGだった点
1.Φ25cmで丸めて保管してあったため、いたるところにフレット自体が横方向(打ち込む方向と90°)に曲がってるところがあった。全体的に浮いているフレットが目立つ⇒ 横方向に曲がっていたためフレットボード前後の前部分に偏り、後ろ側が浮き気味になる。

2.最初にRをつけすぎたため、1フレットが真ん中が浮いた。タイトボンドでは処理できず、Rを平坦化して、アロンアルファでつけた。

3.フレット溝が広くなりすぎて、17,18フレットが外れる。Rを平坦化して、タイトボンドで接着した。
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オリジナルギター1-24 ネック最終調整 [original guitar1]

ボイシングが終わり、ネックを仕上げましょう。

1.ボディとネック・フィンガーボードの幅方向の中心合わせ
ボディにネックを止めて、ネック中心とトップの中心(ブックマッチしたライン)がテールエンドまでまっすぐになるかを見る。

中心をチェックすることは一番大事なことなので、工程ごとに常にこれを行います。

2.サドルの高さ確認
フィンガーボードの延長線で、サドル高さ9.5mm で1mm隙間あり。フレット分1mmを加えて、12フレットで2mm弦高を確保すると、サドルでは+4mm、よってブリッジから1+1+4=6mm高いサドルを作成すればよい。
設計値では、ブリッジ面位置から5.5mm に余裕を見て6.5mmでした。)

3.フレット溝を1.5mm深くする。
R処理のためフレット表面を削りすぎたため、溝の深さが1mm程度しかなくなった。フレットの足の長さは1.5mmあり、1mm余裕を見て、深さ2.5mmにした。
Fret Slotting Miter Boxに再セットして追加処理しました。

4.ネックにフィンガーボード接着
フィンガーボード接着.JPG
フレットを打つ前にネックに接着します。フィンガーボードにフレットを打ってから接着しても良いとは思いますが、フレットを打つことによって少し逆ぞり方向の力がフィンガーボード上で働き、接着しにくくなるのではないかという懸念がありました。

ネックプロファイルを完成した後で、ネックサポートにネックに乗せてFクランプで接着したのですが、ネック裏が丸いため、接着面に均等に力がかからないので隙間が出やすいと思います。ネックプロファイルを付ける前にフィンガーボードを完成させて接着したほうが、安定して接着できます。

5.ネック裏プロファイル微調整
ネック裏突起を調整.JPG
1フレットのアクセスをしやすくするために、1フレット裏まであった突起を低くし、トップを0フレットまでにした。また、7フレット辺りで変曲点があった(握りが太く感じる点)がこれを修正した。0フレットから12フレットまでのスムーズな握り具合を微調整した。

6.フィンガーボードにサイドマークを入れる。
サイドマーク.JPG
サイドマークは白蝶貝Φ2を使用した。深さ2mmなので、安全を考えて電動ドリルは使わずに、手で回して穴を空ける。

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オリジナルギター1-23 ボイシング7 [original guitar1]

1-#23-1.jpg
バック接着後、Boxになった時の周波数特性です。ヘルムホルツ周波数は87→95Hzとバックがついたために強度が増して上がったのだと考えられます。トップモノポール周波数は166Hzになりました。クロスダイポールは12Hz上がり、ロングダイポールは29Hz上がりました。ロングダイポールは369Hzが支配的で、435Hzの振動エリアは狭いです。バック無し(モールド無)から予測より、トップ、バック付き(モールド有)からの予測の方が当たっています。バック側はモノポールは217→222Hz ダイポールも369→379Hz になりました。何故そうなるのか、明確な理由付けはできないでいます。バックを貼り付ける前の単体の周波数をとっていますが、262(前回)→289Hzと変化しています。板としては何もしていませんので、経時で板の強度が変化したのかもしれません。

塗装後です。トップモノポール周波数は166Hzをもう少し上げようと、ブリッジの軽量化を行いました。29→20gに替えると170Hzにアップしました。バックのダイポールが変化しているのは良く分かりません。2週間位経っているのでこの形に馴染んだのかもしれません。

弦を張って音だし2日目の状況です。大きな変化はありません。前日のメモに「弦を張って10分くらいで音の響きがみるみる変わる。」とあります。確かに全く鳴らなかったものがサスティーンが見違えるようになりました。共振周波数の変化はありません。

強制振動テスト100h後
61h後、6弦の倍音、サスティーンが良くなっている。しかし、それ以上はあまり変化しませんでした。モノポールが下がっているように見えますが、自然変動の範囲のようです。今(2021/10/17現在)測ると173Hzでした。

20210918.jpg
<まとめ>
1.トップを接着した後(top+side out mold after top glued)から、バック接着しても周波数が上がらず、下がった。これは、予想外だった。
2.ヘルムホルツ周波数 T(1,1)1=94Hz トップモノポール T(1,1)2=173Hz バックモノポールT(1,1)3=225Hz (T(1,1)2の4半音+α上)は、結果的にほぼ目標通りだった。

ボイシングも7回目でやっと終了です。その進行状況を時系列でまとめました。自分で読み返してみても、すべてが記憶にあるわけでもなく、理解しにくいところもあり、全体像の分かるまとめ方を改めてする必要があると感じています。


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オリジナルギター1-22 バックを接着 [original guitar1]

バック接着前1.JPG
ボイシングを終えたバック側です。ブレースを貼った直後から比べると高さが半分以下になっています。いよいよバックを接着します。もう大きな変更はできません。

ロワーボウトにパッチが貼ってありますが、これは10年くらいブレースを貼った板のままであったので、木目方向に割れ目ができたための修正です。マホガニーはローズウッドに比べて脆いと思います。

今見るとマリッジストリップ(センターにある補強材)の木目方向が90°違いますね。バックの木目とクロスする方向でないと補強になりませんね。

バック接着前2.JPG
サイドに乗せて隙間を見ています。当初、凸構造にしようと思っていましたが、ボイシングでブレースを削っていくうちに、バックが平らになってきて凸構造は諦めました。サイドを加工し、できるだけ隙間をなくしました。

バック接着中.JPG
トップ接着と同じようにスプールクランプだけでなく、モールド作成時の端材を2枚貼り合わせた板(ギターのボディの形をしている)で全面を押さえています。

これでバック接着ができました。ボディとしては完成です。

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オリジナルギター1-21 ボイシング6 [original guitar1]

トップはやや削りすぎた感じがしているが、周波数の変化がどうなるかは、あくまでも予測値なので、少しづつ進めながら大きく破綻がないようにしています。よって、ある程度の結果が見えたら、次のステップに行くという方針で進めています。

top+side out mold after top glued 20210724-2.jpg
トップとサイド接着後、モールドから外して初めての周波数測定です。接着すると、測定結果も安定します。トップモノポールは177Hzでin moldから32Hzアップする予想が59Hzアップしています。クロスダイポールもトリポールも71Hz、ロングダイポールも21Hzアップしています。なかなか予測がつかない動きです。

図はタッピングポイントの3か所の周波数応答を示しています。上の図はcenterを叩いたもので、クロスダイポール369or374Hzが出ていません。中と下は、クロス方向に少しずれた位置を叩いています。クロスダイポール、トリポールが出ています。周波数が少しずれることもあります。これより高い共振周波数もありますが、割愛します。

これだけ見ると、最終的にモノポールは203Hz位を予想しますが、バックを付けた形で測定してみます。予測が外れたときはいろいろなパターンで測定して、誤差を小さくするようにします。

top+side out mold after top glued 20210724.jpg
 トップ全体を叩いてどのエリアがどの周波数の共振エリアかをおおよそ示した図です。 chladniとまでは行きませんが、雰囲気はわかります。

top+side+back in mold after top-glued 20200726-1.jpg
バックをクランプして、モールドに入れて周波数特性を見ます。モノポールは143Hzですが、ブリッジ相当の29gをつけると、131Hzに下がります。バックモノポールも5Hz下がっています。この図はcenterをタッピングしたものなので、クロスダイポールがよく出ていません。バックの共振周波数が最終的にどうなるかはよくわかりません。

ここで、起こしやすいミスの状況を書いておきます。サイド固定治具でサイドをモールドに押さえつけていわけですが、これがXブレースに当たっていると、周波数特性、特にモノポール周波数が大幅に狂います。特にトップとバックの両方をつけてしまうと分かりにくく、悩む原因となり、意外と盲点なので気をつけましょう。

top+side+back in mold after top-glued 20210726.jpg
トップ全体を叩いてどのエリアがどの周波数の共振エリアかをおおよそ示した図です。ロングダイポールは、上下エリアで398Hz,435Hzと周波数が分かれています。


<まとめ>
1-#21.jpg
1.トップとサイド接着後、モールドから外して32Hzアップする予想が59Hzアップした。トップを接着すると測定結果、繰り返し再現性が安定する。

2.タッピングポイント、center,cross-high,cross-lowの3か所を叩く。centerは、クロスダイポール、トリポールは出にくい。

3.トップ全体を叩いてどのエリアがどの周波数に反応するかで、ボイシングの参考になる。

4.ブリッジ装着(29g)でトップモノポールは、12Hz下がる。

5.サイド固定治具がXブレースと当たっていると、周波数特性、特にモノポール周波数が大幅に狂い、悩む原因となるので気をつけましょう。


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