SSブログ

フレットボードの作り方1 [woodwork]

1.フレットボード材購入時にすること
 厚さを5.8mmに指定して購入します。フレットボードを含むネックの仕上がり厚さを、1フレットで20.5mm、7フレットで21.5mm、10フレットで22.5mmとすると、1フレットで15mmはネックベース(フレットボードを除く)として割り当て、5.5mmがフレットボードになります。
 こう考えると、市販されているものは8mmありますから、6mm以下にしてもらわないと硬い木材を自分で削らなければなりません。
 トラスロッド厚さが12mmなので、1フレット位置での厚さ余裕は3mmしかありませんから、溝が深すぎないように注意します。

2.寸法決定

フレットボードスケール長.jpg
スケール長とネック幅(ナット部の幅43mm、フレットエンドの幅は60mm)を決めると他は自動的に決まります。今のギターの計算例です。各フレットまでの距離は、よく言われるように 2^(1/12)=1.05946309..ですから、スケール長をL0とすれば、1フレット目は、サドルから L0 / 1.05946309.. =L1の距離になるように、2フレット目はサドルからL1/1.05946309..=L2の距離になるようにすればよいわけです。フレット間隔がなぜそうなるかはこのページを参照してください。
フレットボードの曲率は、こう計算します。

3.基準面を決める。
まず基準面を決めるために、エッジをベニヤ板(ボディのモールドを作った時に残った端材 600 x 45mm)に紙やすり#60を貼ったものでヤスリがけします。後ででてくる治具Fret Slotting Miter Boxを使用するためには、フレットに対して垂直な基準面が必要になります。

4.作図
この基準面に平行に70mm幅の線をシャーペンで引きます。次にスコヤ
を使って、横方向の基準線(ナット接触面)を引き、そこから4mmが0フレットの位置です。全長は454.73mmです。
幅方向に中心線(両端から35mm)を引き、さらに、0フレットで43mm、エンドで60mmになるように、両端に斜め線を引きます。

各フレット間隔の線は、フレット溝切にFret Slotting Miter Boxを使うため、引く必要はありません。

表中のフレット幅はフレット間隔に比例して計算してあります。

4.溝切り
フレット用の溝を切っていきます。フレット溝切にFret Slotting Miter Boxを使います。使い方を書きましたので見てください。
 これは、使用している治具の中で最も優れモノの1つです。スケール長は、Martin short 24.9inch(632.46mm)と long 25.4inch(645.16mm)のピッチのテンプレートがありますので、このどちらかにするならば、治具が自動的にやってくれます。他のフレットピッチのテンプレートのオプションもありますので、それがよければStewMacから購入してください。

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。