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フレットの打ち込み [woodwork]

フレットを装着する方法は、ハンマーで叩きこむ方法専用工具を使って押し込む方法があります。

フレット材料の種類による硬さとフレットボードの硬さの組み合わせによって、打ち込み易さが変わります。勿論、フレット溝の幅によっても変わります。
普通のフレットのニッケルシルバータイプは、比較的柔らかいので、ローズウッド材には簡単に打ち込めますが、硬いエボニー材に打ち込むにはかなり大変です。ニッケルシルバーより硬いEVOのフレットは、エボニーでも比較的楽に打ち込むことができます。使ったことがありませんが、ステンレスのフレットならばさらに楽な気がします。但し、フレット自体の加工は硬くて大変です。

資金に余裕のある人は、Stewmacの専用工具を使って押し込む方式の方が硬さによらず安定してできると思います(使ったことはありませんが)。

さて、実際にはどうしているかを説明していきます。

溝切ラジオペンチ.JPG

フレットを打ち込む前に曲率がフレットボードにあっているかを確認します。購入した状態でほとんど曲率はあっていると思いますが、浅い場合は、フレットボードの曲率より少し強めにRをつけます。フレット浮きを押さえるために重要なことです。足つきのフレットにRをつけるわけですから、このように加工した溝切ラジオペンチを使っています。このラジオペンチは、先の曲がったものにフレット足を挟めるように加工されています。

フレットを打ち込む工具.JPG
フレットを溝に打ち込むためには、金属製のハンマーはフレットを傷つけるのでプラスチックハンマーを使います。フレットボードを傷つけることがかなり少なくなります。ネックを支える台は、このネックレストを使用しています。

このようなネックレストもあります。

まず、端から打ち込み、次に真ん中にずらしてを打ち込んでいき、最後に反対側の端を打ち込みます。打ち込みのコツは、フレットボードにハンマーヘッドが当たると痕が付くので、あまりハンマーを振り上げずに10mm位の高さに上げて打ち込みます。叩くというよりも押し込む感じで打ちます。

エボニー材の場合は、硬いので一度に少ししか入っていきません。何回か往復させて全体を打ち込んでいきます。

2割程度打ち込めたら、ここからは、かなり強く打つ必要があるので、フレットを直接プラスチックハンマーで打ち込まずに、木片を介して打ち込みます。

9割程度まではスムーズに打ち込めますが、どうしても最後は0.2mmほど隙間ができます。

ここをぴったりと打ち込むために、フレットセッターを使います。隙間に対してピンポイントで力がかかるのでフレットボードとの隙間がなくなります。

フレットがまだ浮いている状態でこの工具を使うとその部分だけ打ち込まれるので、凹んだ状態になるので注意してください。

1フレットから打ち込むのが短くて慣れやすいのですが、20フレットからやるのが良いかもしれません。高フレットはどうせ使わないので、ミスしても修復しやすいという意味で。通常の長さを購入すると、3本分くらいは余るので、ミスしたら新しいものを使いましょう。


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