オリジナルギター1-6 ネックーボディ接続方法変更 [original guitar1]
ネック元起き対策として、ダブテイルからボルトオンーオフにします。
既にダブテイル構造に加工済みです。これからヒールブロック(ネックが嵌合するボディ側のブロック)を改良してボルトオンに対応していくわけですが、その前に、ネックーボディの隙間をなくすコツを説明します。これは、ダブテイルであろうが、ボルトオンであろうが、ネックとボディの接続ラインを隙間なく見えるようにするのは外見上大事なことです。ボルトオンの場合は、ボルトで留めるので、性能的にはそれほど関係ないと思います。
この写真は、調整後です。まあまあ隙間なくできています。
この隙間をなくすのは結構コツがいります。分かってしまえば当たり前ですが、最初はよくわかりませんでした。元にした図面にも書いてありません。
当時の手書きの図で汚いですが、状況がよくわかるので載せました。まず、奥側を鋭角になるように角度を全体的に付けます。さらに周辺3mm位を残してノミで中心部分をえぐり取ります。よく考えれば当たり前ですが、ボディ側は曲面なのでネック側の接触面を平らにすれば、当然隙間ができるわけです。さらに内側をえぐることにより周辺がボディ曲面と接線になり、ピッタリとなるわけです。後は、ボディとネックの隙間に#400の紙やすりを入れて、引き抜くようにすればさらに接触がぴたりとして隙間がなくなります。
いよいよボルトオンーオフ構造に改良するわけですが、まずは分かりやすいように完成写真を載せておきます。左がネック側です。ダブテイルに鬼目ナットを埋め込み、ボルトオン化しています。右がボディ側(ヒールブロック)です。何回もの方針変更のしわ寄せが全部ここに表れています。トップのトランスバースブレースがこの右横に接着されるので強度は取れます。
まず、トラスロッドの調整穴をネックのヘッド側に出すか、ボディ側に出すかでヒールブロック(ネックが嵌合するボディ側のブロック)の設計がかなり変わります。
元にした図面は、ヘッド側ですが、かなり前からボディ側から出そうと決めていた(ヘッド側加工は難しそう、またヘッドのカバーが美しくない)ので、ヒールブロックのボディ内部にトラスロッド支えを追加してます。
さらに、この部分の幅を広げて、トラスロッドの通り道とフィンガーボードに接着する補強部材の場所を確保しています。1つのブロックでつくるFG-200Jでやったような構造は、中心をトラスロッドが通るため、自ずと2つに分離されます。
この補強部材のサイズを決めます。
実は、この部材に限らず、ネックとボディが接続される周辺(部品)寸法は、
①ネックの仕込み角度
②ネックに埋め込むトラスロッドの深さ
③トップの平面性
④fallawayをどうする?
がすべて絡んでいるので、現物で制限がある今、また全体の調整をどう進めていくかが初めてなので、試行錯誤しながら進めています。fallawayとは、ネックジョイント部から20フレットに向かって徐々に辺り指板を低くすることです。元起きになっても、弦の振動が最終フレットに触れるのを防ぎます。
次回は、仕込み角の検討から始めます。
既にダブテイル構造に加工済みです。これからヒールブロック(ネックが嵌合するボディ側のブロック)を改良してボルトオンに対応していくわけですが、その前に、ネックーボディの隙間をなくすコツを説明します。これは、ダブテイルであろうが、ボルトオンであろうが、ネックとボディの接続ラインを隙間なく見えるようにするのは外見上大事なことです。ボルトオンの場合は、ボルトで留めるので、性能的にはそれほど関係ないと思います。
この写真は、調整後です。まあまあ隙間なくできています。
この隙間をなくすのは結構コツがいります。分かってしまえば当たり前ですが、最初はよくわかりませんでした。元にした図面にも書いてありません。
当時の手書きの図で汚いですが、状況がよくわかるので載せました。まず、奥側を鋭角になるように角度を全体的に付けます。さらに周辺3mm位を残してノミで中心部分をえぐり取ります。よく考えれば当たり前ですが、ボディ側は曲面なのでネック側の接触面を平らにすれば、当然隙間ができるわけです。さらに内側をえぐることにより周辺がボディ曲面と接線になり、ピッタリとなるわけです。後は、ボディとネックの隙間に#400の紙やすりを入れて、引き抜くようにすればさらに接触がぴたりとして隙間がなくなります。
いよいよボルトオンーオフ構造に改良するわけですが、まずは分かりやすいように完成写真を載せておきます。左がネック側です。ダブテイルに鬼目ナットを埋め込み、ボルトオン化しています。右がボディ側(ヒールブロック)です。何回もの方針変更のしわ寄せが全部ここに表れています。トップのトランスバースブレースがこの右横に接着されるので強度は取れます。
まず、トラスロッドの調整穴をネックのヘッド側に出すか、ボディ側に出すかでヒールブロック(ネックが嵌合するボディ側のブロック)の設計がかなり変わります。
元にした図面は、ヘッド側ですが、かなり前からボディ側から出そうと決めていた(ヘッド側加工は難しそう、またヘッドのカバーが美しくない)ので、ヒールブロックのボディ内部にトラスロッド支えを追加してます。
さらに、この部分の幅を広げて、トラスロッドの通り道とフィンガーボードに接着する補強部材の場所を確保しています。1つのブロックでつくるFG-200Jでやったような構造は、中心をトラスロッドが通るため、自ずと2つに分離されます。
この補強部材のサイズを決めます。
実は、この部材に限らず、ネックとボディが接続される周辺(部品)寸法は、
①ネックの仕込み角度
②ネックに埋め込むトラスロッドの深さ
③トップの平面性
④fallawayをどうする?
がすべて絡んでいるので、現物で制限がある今、また全体の調整をどう進めていくかが初めてなので、試行錯誤しながら進めています。fallawayとは、ネックジョイント部から20フレットに向かって徐々に辺り指板を低くすることです。元起きになっても、弦の振動が最終フレットに触れるのを防ぎます。
次回は、仕込み角の検討から始めます。