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オリジナルギター4に向けての塗装1 -水性ウレタンニス- [finish]

水性ウレタンニス.jpg

今までの3台にウレタンニスを使ってきました。

Org.#1 油性ウレタンニス

Org.#2 水性ウレタンニス

Org.#3 水性ウレタンニス

水性ウレタンニスを使った理由は、ギターの塗装は一般にラッカーまたはシェラックニスが多いのですが、この2つには致命的な欠点があるからです。


オリジナルギター1で使用した油性ウレタンニスは、出来上がりは良いのですが、

①透明といっても、トップが琥珀色になってしまう。

②トルエンが臭く、室内ではできない。

ので、水性ウレタンニスに切り替えました。


水性ウレタンニスは、感覚的には絵具を水で溶く感じで塗ることができます。但し、1分位で乾き始めるので、その間に塗り終える必要があります。乾いた後は水には溶けません。


塗り方自体は、ここが参考になります。しかし、アコースティックギターに使用した例が少なく、オリジナルギター2の塗装をする前に端材でのテストをやってみて、自分の目で確かめました。


出来上がり時のキラキラ感は、ラッカーが優れています。これだけがラッカーに劣ることです。しかし、これは最後のバフ掛けをしなかったせいかもしれません。耐久性(ゴム)やひび割れなどの経年変化はラッカーやシェラックニスよりも優れています。塗布する環境は、臭いもなく、普通の部屋でできるので、アマチュア製作家にはお勧めです。


2台やっての長所・短所をまとめると、

1.2(ニス):1(水)位に希釈したほうが塗りやすくなりますが、これ以上薄めると塗膜に厚みが出せなくなります。

2.Z-poxyの下塗りは、導管を埋めるのに使えるが、削り取るのが大変です。ローズウッド系の導管が深いものは、サンディングシーラーでは埋まりませんから、これを使う必要があります。

3.マホガニーであれば、水性サンディングシーラーと水性ニスでほぼ導管が埋まります(完全に埋めるにはZ-poxyを使用したほうが良いかもしれません)。

4.水性ウレタン塗料は、乾きが速い。10分でほぼ乾燥する。しかし、1分位の間ならば修正塗り(重ね塗り)できます。完全に乾くには90分かかるので、一昼夜おく。

5.さらに長期的なことを言うと、塗ってから1ケ月以内はしっとりとしています。べとつくまではいきません。1ケ月程度で塗膜自体にヒケ(導管の穴が露出したり、ブックマッチした貼り合わせ部に線状に凹んで筋が入る)が出るので、最終的な磨き(水研ぎ以降)は1カ月位置いた方が良いと思います。完全乾燥する(しっとり感がなくなる)までに、3ケ月程度かかります。

6.塗るにはスポンジ刷毛を使います。直ぐに乾燥するので、1回塗ったら直ぐに水洗いします。

7.スポンジで塗っても、塗り方向に筋が残ります。この痕をとるにはサンドペーパー#800(空研ぎ)では取り切れないので、#400(空研ぎ)が必要になります。

8.2〜3回塗るだけでは、塗膜が薄すぎてサンディングすると生地が出てしまうので、5回程度塗り重ねます。

9.空研ぎは#600まで、それ以上は水研ぎにします。番手の大きい(細かい)サンドペーパーは擦り過ぎると塗膜がはがれるので、水研ぎをします。その時に、中性洗剤を2,3滴加えるとサンドペーパーの目詰まりが少なくなります。

10.塗装は、行う前に工程をきちっと作ってその通りにやることが大事です。

 

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