テンション感 [theories]
オリジナルギターを3台作りましたが、スケールは632.5mmで弦はCustom lightなので、弦の張力は同じですが、張りが強かったり、弱かったり感じることがあります。
「テンション感≒弾きやすさ」ともいえると思います。
これには、弦高が大きく影響します。
テンションの変化を指先が感じてしまうことを、テンション”感”というとすると
左手で感じる感触と右手で感じる感触がありますが、テンション”感”に影響することは何でしょうか?
1.弦高
①0フレットの高さ(ナット高さ)
弦高調整をするのに、まずはナットの高さから調整するのが鉄則です。この高さが高すぎると、この後の調整をどう頑張っても弾きにくいことは変わりません。
②12フレットの高さ(サドル高さ)
サドルを低くすると弦が曲げられている角度が浅く(弦長が短く)なり、張りは弱くなりますから、音色はやわらかくなり、サドルが高いとギターは鳴るといわれています。
2.フレットの高さ
指先が弦に触れてからフィンガーボードに押さえつけるまでの距離が短いと押さえつける(弦を引っ張る)力が弱いので、テンション感が柔らかくなります。
3.フレットの幅方向の高さ
フレットボード表面のRとフレット高さ弦高がばらついているとテンション感というより、弾き難く感じます。
4.ネックの順反り
強ければテンション感はあがります。まっすぐの方がテンションは軽く感じます。
5.弦を弾く位置
サドルに近いとテンション感が高く感じられますが、これは弦の振幅が小さくなるからで、当たり前です。フィンガーピッキングでは、弦の振幅が小さいところが弾きやすく感じます。
6.弦の古さ
古くなるとテンション感が上がるといわれていますが、どうなんでしょう。新しい弦が少し馴染んできたときが最も弾きやすい(テンション感が柔らかく)と感じます。
7.弦の種類
コーティング弦でいえば、ダッダリオは柔らかくて、エリクサーは硬いといった評価がありますが、そこまで感じたことはありません。
以上のようなことが相まって弾きやすさにつながるのだと思います。同じギターでもテンション感は感覚的なものです。難しい曲を弾くと少しの違いが気になってきます。
参考ページ:
https://www.auranet.jp/salon/yomimono/ono_index9/