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フレットボード材 2022.5 [woods]

フレットボードはオリジナルギター1にはローズウッド、オリジナルギター2にはエボニーを使いました。

ローズウッドとエボニーが一般的です。エボニーは温湿度に対する変化があり適さないという人もいますが、弦を押さえるときの視認性を考えたら、エボニー以外の選択はないと思います。ボディとのデザインを考えれば、ローズウッドを選ぶというのもありかもしれません。

最近ではこのエボニーの品質が問題となっています。アイチ木材加工大和マークでも良質のものが品薄になっています。2022/5の時点で、どちらも「エボニー 2A」は品切れ、A材はありますが、大和マークによると「木材の値上がりが起きました3年程前より木材全般の品質が落ちてきており、特にエボニーに関しては良質のものの割合が芳しく低くなりました。」だそうです。

ネットで色々調べてみると、「エボニー(黒檀)は、アフリカ中部(カメルーン)、マダガスカル、インドなどの限定された熱帯雨林にしか自生しない、希少な種で、マダガスカルエボニーについては、ワシントン条約の附属書IIに登録されています。
 実際に使われるエボニーの黒いA級品は1割で、残りの9割は廃棄されていたそうです。弦楽器以外にも家具、装飾品、ピアノの黒鍵にも使われ、各産地の黒檀を切り尽くしたため、カメルーンは地球上に唯一残された、合法的に黒檀の商業伐採ができる国になっています。
 この状況に対して、テイラー・ギターズは、黒檀を卸していたスペインの企業との合弁で、カメルーンの木材加工工場を買収して、伐採の認可システムを強化して、違法伐採を排除し、合法に認可を得て切った木材だけを受け入れる体制を作り、所有の加工工場では、そのときからそれまで使われなかった黒くないまだらのB級黒檀も使うようになった」そうです。

参考記事:絶滅危機の黒檀取引を変えたギター工房


 なので、「品質が落ちてきた」というのは「まだらのエボニーが増えた」ことによるもので、上のような背景があります。それを許せばまだ使用できるということでしょうか。

前にも紹介しましたが、エボニーの代替材で、リッチライトというものがあります。大和マークで取り扱っています。ブラックダイヤモンドが、2,200円なので、エボニーのA材(まだらなもの)と同程度の価格で買えます。パルプとフェノール樹脂から作られる人工素材です。

「強度や色味に個体差が無く一定で、木材で起こる狂いの影響が少なく寸法安定性に優れており、指板材として活用した際のフレット周りについても、冬季などに多い乾燥時のフレット飛び出し(冬に乾燥すると木は水分が飛び収縮するが、金属はそのままなため、フレットエッジから飛び出す)や、フレット打ち替え時の溝の痛みが少ない」そうです。

色も選べるようです。

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