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チルトネック2:stauffer [structure]

ヨハン・ゲオルグ・シュタウファー(Johann Georg Stauffer)はウィーンの弦楽器製作者で、Martinの創始者であるC.F.Martin Sr. がギター技術を教わった人です。

StaufferとHudsonStreetMartins(Martinの前身)とのX線写真の構造比較 が出ています。この写真はシュタウファーギターのクローンで、初期のC.F.Martin Sr.のギターのようです。といっても、シュタウファーがチルトネック構造を開発したわけではなく、初めてそれを使った人たちの1人で、当時は皆こういう構造を使っていたということらしいです。

昔の時計のゼンマイを巻くキーで、内部のネックブロックのネジ付きナットを通るロックネジを回します。ネジを締めると、ネックが弦の張力に逆らって、逆反り方向に動きます。緩めると、弦の張力で順ぞり方向に動きます。ネック下にピボットポイント(支点)があり、それを基準に動きます。2つのX線写真の違いがあるのはこの部分で、上の写真では、金属で支点を補強しているように見えます。

同時にフィンガーボードがボディから浮いているので、そういう効果(サウンドボードの振動を抑制しない)も狙った物なのでしょうか。

弦の順ぞりを補正しようと考えていますが、そもそもチルトネック構造は、積極的にアクション(弦高)を変えるための物のようです。

今のルシアが行っているチルトネック構造は、基本的にこの構造から派生しています。あるいは真似ています。

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