オリジナルギター3:強制振動テスト10 < 1000時間終了!> [original guitar4]
400時間後も強制振動テストを続けていました。1000時間を超えたところで終了します(2023/8/22〜202310/29まで1日平均15時間程度実施)。
強制振動テストとは、伝振動スピーカー(ピタッとスピーカーplus)を主にトップのロワーボウト中心に貼り付けて、スピーカーとしてギターボディ全体を鳴らします。音の大きさは、聴いていて少し大きい程度にします。
元々の目的は、
・ヘルムホルツ周波数が107Hzだが、G#(104Hz)が詰まり気味。
・トップモノポール周波数は189Hz。F-F#/Gb-G(175〜196Hz)、この辺りの共振が激しく、基音が直ぐに落ちてしまう。
この2つの対策を行います。
直接的には共振を抑える方向を考えたいのですが、それは出力を抑える方向になるので、その前に出力を上げる(高域を上げ、全体のバランスをとる)対策をとることです。
強制振動テストの結果は、
明らかにギターを弾き込んだような効果がある。具体的には、
1.ウルフトーンが解消される。
2.サスティーンが伸びる。
3.音量が上がり、全体のバランスが取れる。
ような効果があります。その理由は、ここで述べています。木の特性変化があるためで、経年変化で木が枯れていくのと同じような効果があると考えています。
100時間くらいで効果が出ますが、その効果が短期的には少し戻ります。よって、なるべく長い時間行ってその効果を定着させるのが効果的だと思います。
オリジナルギター3の具体的な効果は、
1.ヘルムホルツ周波数のウルフトーンの低減
400時間経過後のコメントは、
・6弦4F(G#)にまだ残っている。
・6弦3F(G)や5F(A)の基音が6秒程度サスティーンがあるのに対して3秒でなくなる。
ということでしたが、
1000時間経過後は、
ヘルムホルツ周波数(105Hz)とG#(104Hz)、両隣のGとAとの基音のサスティーンは良く伸びて差はありますが、ほとんど気にならなくなりました。その原因は、基音が4秒でなくなっても、3倍音(312Hz)のサスティーンが残っているためだと思います。
2.トップモノポール周波数のウルフトーンの低減
400時間経過後のコメントは、
・4弦4F(F#)にわずかに残っている。
・4弦3F(F)が4秒、5F(G)の基音が3秒程度サスティーンがあるのに対して2秒でなくなる。
1000時間経過後は、
トップモノポール(189Hz)とF#(185Hz)のウルフトーンはほぼ気にならなくなっている。基音よりも、2倍音、3倍音が残っているためだと考えられます。
3.サスティーンの効果
これは明らかに特に高域が良くなりました。波形からは700~1000Hz以上が良くなっています。この部分の音量も上がった気がします。定量的に測定できていません。
共振周波数の変化は少ないです。むしろ温湿度による影響が大きいのではないかと思います。
P.S. アルフィーの坂崎幸之助さんが、「泉谷弾き」といっているのも同じような効果があると思います。