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木材への加工ライン書き7:ブレース [design drawing]

ブレース材は、購入先で500x20x9mmを9本に加工してもらっています。8本でトップ、バックのブレースをつくることができます。ブレース材はトップやバックにブレース用角材を貼り付けてから削ることが多いようですが、トップやバックの表面にノミが当たり傷つけたりして、削るのが結構大変です。

私は、横からの投影面が出来上がりに近くなるように加工してから、貼り付けるようにしています。こうできるのは、何台も作ってきて、ある程度ブレース形状が分かっているときです。

ブレース側面をそぎ落とすのは、貼り付けた後です。貼り付ける時に押さえるための面を一部平らにしておく必要があります。

トップ側は、
・トランスバースブレース x1
・Xブレース x2
・トーンブレース x2
・フィンガーブレース x4
・ブリッジプレート
・サウンドホールを補強する部材 X3

バック側は、
・第一トランスバースブレース
・第二トランスバースブレース
・第三トランスバースブレース
・ラジアルブレース X4本
・マリッジストリップ

が必要です。

これらを順に木取りをしていきます。

1.トップブレース
トップブレース.JPG
①Xブレースは、写真上2本は、高さは17mm、長さ450mmの直方体から、鋸のカットラインを作図します。ロワーボウト側の端を5mm厚にして、100mmを斜めにカットラインを引きます。(115mmまで平らに残して、160mmまで厚さ8.5mmで斜めにカット、205mmまで斜めにカット)(この部分は写真に反映していません)、250mmのところがクロスポイントで幅9mmの溝を開けます。そこから380mmまでそのままで、70mmを斜めにカットし厚さ5mmにします。
②トランスバースブレースは、高さ17mm長さ285mmの直方体のままで削りません。よって20mm→17mmにするラインだけを書きます。
③トーンブレースは、今回はダブルX仕様にします。高さは17mm、長さ250mmの直方体から、鋸のカットラインを作図します。Xブレース側に食い込む部分から70mm斜めにカット、94mmがクロスポイントで幅9mm、平らな部分は80mm、そこからエンドに向かって斜めにカットします。
④フィンガーブレースは、左右上側2本は、高さ17mm、長さ120mmの直方体から、端から35mmを斜めにして、25mmは平らに、エンドまで60mm斜めにカットします。左右下側2本は、高さ17mm、長さ110mmの直方体から、端から30mmを斜めにして、25mmは平らに、エンドまで55mm斜めにカットします。
サウンドホール補強材とブリッジプレート.JPG
⑤サウンドホールを補強する部材は、20mmブレース部材を17mmにするわけですから、3mm厚の端材が出るのでこれを使います。これをトップのブレース接着位置に合わせて、斜めにカットしたものを3本作ります。
⑥ブリッジプレートは、バックのローズウッド端材を使います。まず、Xブレースの角度に合わせて、三角形に作ります。角度を合わせた後、上側を38mm幅にカット、高さは60mm、下側はダブルXとの間に収まるように六角形します。

2.バックブレース
バックブレース.JPG
①第一トランスバースブレース(上から3本目)は、高さ17mm長さ285mmの直方体のままで削りません。よって20mm→17mmにするラインだけを書きます。
②第二トランスバースブレース(上から4本目)は、高さ17mm長さ280mmの直方体から、両端を3mm厚にして65mmを斜めにカットします。中心から左右70mmを平らにし、高さ17mmにします。
③第三トランスバースブレース(上から2本目)は、高さ17mm長さ380mmの直方体から、両端を3mm厚にして65mmを斜めにカットします。中心は高さを17mmにします。さらに中心(両端から190mm)を左右40mmを13mmの高さにします。この高さを変えることによって、バックモノポール周波数を調整します。
④放射状にラジアルブレースが4本必要です。高さ17mm、長さ100mmの直方体を中心20mmを平らに残して、両端は斜めにカットします。
⑤ブックマッチ部を補強するマリッジストリップ(一番上)
これは、トップのスプルース端材を使い、バックと木目がクロスするように24mm幅、長さ403mmの板を用意します。

この後、作図したブレース材をレザーソーで切っていきます。


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