トルナボス [structure]
「ギターのサウンドホールの内側に取り付けられたシンプルな円柱(円錐)」をいいます。
クラシック ギターのデザインで標準になっているアントニオ・デ・トーレスは、青銅製のものを積極的に使ったようです。トーレスのトルナボスは、バックに立てた短い棒で保持されており、トップとバックがつながっています。しかもトルナボスは円錐形です。トップの振動をバックがうち消してしまうような気がするのですが、どうでしょう。
これをつけることによって低音がどのように強調されているかを聞くことができます。
トルナボス(= turned voice)は「向きを変えた声」を意味し、聴衆には分かりませんが、演奏者にとってギターの音が特に静かになるという残念な効果がありました。
ナイロン弦の導入により姿を消したそうです。
筒が仕込んであるということは、低音のでるバスレフスピーカーと同じ理屈のようで、このサイトによると
・なぜか全体的に音量が増した
・弦の振動時間が長くなった しかしいわゆる”余韻”は短かくなった感じ
・音色がクリアーに(というか鋭く)なった 特にブリッジ付近で弾くと極めて顕著
ギターではなくAruHarpだそうです。
私のオリジナルギター3による経験では、明らかに音圧が落ちた気がします。
しかし、これは筒の深さを変えることでヘルムホルツ周波数をコントロールでき、スチール弦ギターでもいろいろと使い道がありそうです。但し、深すぎると音の放射量に影響がありますので、注意が必要です。
参考:
クラシックギターのトルナボスとは その効果と役割、歴史について
http://naracraftm.seesaa.net/category/7671207-1.html
https://inside-guitar.com/what-is-a-tornavoz/
https://acousticguitar.com/how-plugging-the-soundhole-affects-an-acoustic-guitars-sound/