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オリジナルギター3 voicing5:ブレース付きバック(ブレースラフカット接着後、スキャロップする。) [voicing]

バックブレースは、比較的単純です。

#1は、ブレースラフカット接着直後です。


次の日からブレーシングしていきます。ネックに近い側からトランスバースブレースを第1、第2、第3とすると、第1ブレースは補強材としての意味しかありませんから、削りません。放射ブレースは、モノポールを安定させる様な効果があるようです。

1.端の処理

①第2ブレースは、端から60mmからスキャロップします。端は15mmの長さで厚さ2mmにします。

②第3ブレースは、端から60mmをスキャロップします。端は15mmの長さで2mmにします。

2.ラジアルブレースの処理

①長さ100mmなので、その中心から両端にスキャロップします。端は0mmになるように、接着面に溶け込んで境がないようにします。

②その後、断面を三角形になるようにしていきます。

ここまでは、一気に進めていきます。

次の工程からは、硬さの確認、タッピング、周波数測定を行っていきます。

#2が、結果です。


この工程からは、一気に行かずに少しずつ進めます。

3.第2ブレース

スキャロップから残った中心から左右60mmは山形になるように削ります。

4.第3ブレース

接着前に、中央が長さ100mmが13mmの高さになるようになっています。両サイドの高さ20mmの部分を山型にします。

#3が結果です。

第2、第3トランスバースブレースの山型の側面を削ることで周波数を調整します。最大ピーク周波数をオリジナルギター2に合わせました。#4が結果です。

 

ボイシング全体としては、次のようなことをします。

・硬さを調べます。ロンググレイン(木目)方向はサウンドホールとテールエンドを持って少し力をかけて曲げてみます。クロスグレイン(木目と垂直)方向は両脇をもって曲げてみます。これが同じような硬さになるようにします。

・タッピングをして音を聞きます。オーバービルド(削りが足りない)な場合は、ボッボッというサスティーンがない音がします。ボイシングを開始した2回目辺りまでは、いつもそうです。

・周波数測定をします。将来ブリッジが着くところをインパクトハンマーで叩き、周波数特性を見ます。このやり方で進めてくれば、凡そ300Hzが最大ピークになっているはずです。これを270Hzくらいまで落とします。


板の状態では削りすぎないように注意します。トップ、サイド、バックを合わせてシステムとしてどうかを見てから最終状態を決めるようにします。第3トランスバースブレースの中央の平らな領域(長さ100mmで、高さ13mm)は、ギターが完成した後、最終的なチューニングでフィンガープレーンまたはサンディングペーパーで高さを調整します。

 

<<<<<ボイシングの流れ>>>>>

・(板の状態)

0.トップ・バックの厚みを決定する。

1.トップ(ギター外形加工後、ロゼッタ、サウンドホール加工前)

2.トップ(ギター外形加工後、ロゼッタ、サウンドホール加工後)

3.バック(ギター外形加工後)

4.ブレース付きトップ(ブレースラフカット接着後、スキャロップする。)

5.ブレース付きバック(ブレースラフカット接着後、スキャロップする。)

・(モールドに入れ最終結果を予測)

6.top+side in mold

サイドをモールドに入れ、クランプでトップを押さえつけてタッピングする。

7.top+side+back in mold で最終結果を予測

・(トップを接着後、ボディ形状での最終結果を予測)

8.top+side out mold after glued

9.top+side+back in mold after top-glued

 トップとサイドを接着後、モールドから出して行う。

10.(top+side+back taped out mold after top-glued)

 バックをテープ止めして、最終結果を予測できるか?

・(トップとバックを接着後、ボディ形状での最終結果)

11.top+back+side out mold after top-back-glued no-bridge

12.top+back+side out mold after top-back-glued taped-bridge+pin

13.ヘルムホルツ周波数の調整

14.塗装後

15.ネック有り無し、ブリッジ接着

 

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