オリジナルギター2:サイドに重り追加で音量がアップし、音質に輝きを加える。 [original guitar2]
Wood for Guitarsにも載っていますが、Gore&Giletの本にあったサイドに重りを追加してみました。
マスウェイト400g
設計時に重りを固定するためのマスサポートブロックを仕込んでおきます。そこにマスウェイト400gを取り付けます。400gではなく、200g程度でも効果があります。
サイドが重くなることで、トップモノポール共振モードのノード(節)ラインは外側に移動し、トップモノポール共振する面積が増え、共振周波数は低くなります。ギターの音量は、トップの有効面積をその有効質量で割った値に比例するので、大きくなります。
音響的な効果としては、Gore&Giletの本によれば「ノートの最初の低周波の高調波のレベルを上げ、全体的な放射量も増加し、耳障りな音を増さずに高周波に輝きときらめきが追加され」るということです。
この記事でもGoreさんが述べているように、「剛性ではなく、主にサイドの質量が変化させます。重いサイドがより大きな音量と放射を与え、トップのメインモノポール共振周波数を下げる傾向があり」ます。
結果、モノポール周波数は179⇒170Hzになりました。音量が増え、弦の振動がよりボディ全体に伝わっていて、低音はゴーンと響くようになり、高域のサスティーンと倍音が増えました。音響的には、ダブルサイドと同じ効果があります。
しかし、400gの重りがつくので、ずっしりと重くなります。これが許せるかは個人によります。また、音色も好みにもよります。
しかも、重りを追加するこの方法ではサイドの構造補強はできません。