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ウルフトーン4 [theories]

Org.#3のヘルムホルツ周波数:104Hz トップモノポール周波数:184Hzの対応をしていきます。


 繰り返しますが、ウルフトーンとは弦の基音とギター自身の共振周波数が一致した時に発生する音で、弦の基音と位相が逆になるため、お互いが打ち消しあってボッというサスティーンがまったくない音になってしまうことをいいます。この対応策は、共振周波数をフレット間の中央の周波数に入れて干渉をなくすことです。


 今、6弦4フレット(G#:103.8Hz)ですからヘルムホルツと完全に被っていて、ボッという音しか出ていません。このヘルムホルツ共振周波数を6弦3フレット(G:98Hz)の中央(101Hz)にシフトさせることで被りをなくします。


トルナボスをサウンドホールに嵌める.JPG


1.ヘルムホルツ周波数を変更できる可逆的な方法


最も簡単な方法はトルナボスをサウンドホールに嵌めて周波数を下げます。トルナボスをつけることは、スマートな方法ではないので、最終手段にはしたくありませんが、実際にどんな音色になるかを確認するために行います。


 オリジナルギター3の製作中にもこれで周波数調整した(周波数は深さ0.5Hz/mmで下がる)ことがありました。この時は深いトルナボスを付けたため、ヘルムホルツ周波数は101→93Hzに下がりましたが、音圧も相対的に下がり、、高域(500Hz以上)の音圧も下がりました。トルナボスは深すぎると音の放射も下げてしまうので、最終手段としては使いたくありません。


 では、具体的に進めていきます。改めてヘルムホルツ周波数を測定すると104Hz。0.4mmの厚紙でトルナボスを作りサウンドホールの内側に取り付けます。最初は深さ12mmで作りましたが、ヘルムホルツが98Hzになり下がりすぎて、6弦3フレットG(98Hz)と被ってしまったので、深さを徐々に下げていって、8mmでヘルムホルツが101Hzになり、G(98Hz)とG#(104Hz)の詰まりがほぼなくなるようになりました。この調整はかなりシビアで、どちらかに寄りすぎるとその音が詰まるようになります。ちょうど中心(101Hz)になるようにすることが重要です。


ブリッジピンの重さを変える.JPG


2.トップモノポール周波数を変更できる可逆的な方法


ブリッジピンの重さを変えることが最も簡単な方法です。重くなるので、周波数は0.7Hz/g下がります。トップモノポール周波数は183Hzからブリッジピン2本を真鍮(4.3g/本)にかえて178Hzになりました。ブリッジピンを重くすることは、モノポールモビリティを落とすことになるので、最終的には別の方法で対応したいと考えています。


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