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ビンテージ処理1 [woods]

以前の記事で「木材がエージング処理されたギターが販売されている」ということを載せました。

新しく伐採された木材から水分や樹脂が減るのには、通常は長い年数がかかりますが、低酸素中で、長時間、高温で加熱することで、短期間にエイジングすることができます。また、細胞構造がヴィンテージギターに近くなり、強く安定することによって、環境条件による膨張や収縮に強くなります。 それでヴィンテージギターのような、乾いたサウンドを得ることができることから、各メーカーから、TORREFIED(トリファイド)加工材を使ったギターが発表されています。


 このビンテージ処理は、結局、経年で起こっているトップの材料特性の変化(ギターの音響特性が良くなること)を同じように起こしているのだと考えられます。


Martin社は、この処理をVTSと呼んでいます。2015 年 1 月 12 日のプレス リリースで、新しい Vintage Tone System (VTS) (リンクはYouTubeです。)を発表しました。通常このVTS加工はトップ板とトップ板のブレースに行います。トップ板のみにVTS加工を施した場合はTORREFIED (トリファイド)トップと呼ばれます。


この木材の焙焼は、Torrefication (Torrefaction)といわれ、「スカンジナビアと北イングランドのバイキング社会によってさらに発展した古代のプロセス」だそうです。穀物貯蔵庫では、湿度の影響に対する耐性を高め、屋外の建物では、降水をはじいて、膨張やひび割れを防ぎます。木材は水分が除去され、その過程で燃焼を避けるために低酸素環境で極度の熱にさらされます。この処理で木材が吸収した水分を除去するだけでなく、細胞構造内に固有の水分を除去し、細胞内部の材料を永久に変化させます。最近になって、焙焼によって処理された木材の細胞構造が変化し、顕微鏡で見た場合、数十年または数世紀前の木材とほとんど同じになることが発見されました。


その処理には2種類あるようです。

M1:目立った色の変化がほとんどまたはまったくなく、20 世紀初頭のマーティンの黄金時代に使用されたスプルースに似ていると宣伝しています。

M2:色の変化があり、それに関連する年齢の特定は公に言及されていません。


Martin社はそのプロセスを完成させ、ほぼ正確に結果をコントロールできるそうです。焙焼されたトップは、相対湿度の変化に反応しません。


Dana Bourgeois 、Huss & Dalton、Taylor社も長年この処理法を研究しています。


より詳しく知りたい方は、このページに載っているので参考にしてください。


http://onemanz.com/guitar/articles-2/torrefication/


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