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Coupled modes of the resonance box of the guitar [theories]

Coupled modes of the resonance box of the guitar

M. J. Elejabarrieta

Departamento de Fı´sica Aplicada II, Universidad del Paı´s Vasco, Apdo. 644-48080 Bilbao, Spain

A. Ezcurra

Departamento de Fı´sica, Universidad Pública de Navarra, 31006 Pamplona, Spain

C. Santamarı´a

Departamento de Fı´sica Aplicada II, Universidad del Paı´s Vasco, Apdo. 644-48080 Bilbao, Spain

J. Acoust. Soc. Am. 111 (5), Pt. 1, May 2002(Received 1 November 2001; revised 5 February 2002; accepted 16 February 2002)


概要

ギターの弦の振動は、ブリッジとトップを励起し、エアキャビティ、リブ(サイド)、バックにエネルギーを伝達し、振動板とサウンドホールから音として放射されます。それを有限要素法とモーダル解析手法によって、数値解析しています。ギターボックスは、木の構造体と内部の流体(空気)でできているので、振動解析をギターの構造と流体で実行して、全体像を示しています。

 モーダル解析手法は、ギターの各部分が楽器全体に与える影響を直接調べることはできず、有限要素法による数値計算と一緒に適用する必要があります。

手順として、

1.トッププレートとバックプレートの挙動から始めて、

2.共振ボックス(トッププレート、バックサイド、リブ(サイド)、エッジ、ブロック)の計算された低周波モードと固有振動数(ネックは含まれていません)から空気がない状態で、ボックス全体の動作を取得する。境界条件は、サウンドボードとバックの相互作用が内部の空気を通してのみ明確になるようにサイドを固定している。

3.キャビティ内の空気が考慮され、結合され流体と構造の間の相互作用の定量化

で進めています。

モーダル解析手法は、同等の境界条件の下で、この共振ボックスの固有振動数、振動モード、および品質係数を決定するために適用されています。最後に、数値結果と実験結果を比較しています。

 職人によって設計および構築された一般的なクラシックギターを数値モデル化しています。メッシュの解像度により、最大600Hzの応答が保証されます。粘性効果は考慮されていません。


1.サウンドボードとバックプレート

単純にサポートされた境界条件でサウンドボードとバックプレートを評価している。

2.真空のボックス

コンポーネント(サウンドボードとバックプレート)間に構造的または音響的な伝達方法がないため(実際には、空気とサイドによる音の伝達があるが、サイドを固定しているので)

、結合は存在しません。

3.ボックス内の空気 ー空気と木造構造の結合モードのダイナミクスー

空洞内の空気は振動パターンに影響を及ぼします。したがって、サウンドボードとバックが特定の周波数で一緒に移動します。これまで、トッププレートとバックプレートの両方が独立して振動していました。


サウンドボード、空気、およびバックの間の結合により、ボックスモードが生じます。空気の影響がより低い周波数でより大きくなります。空気がない場合と比較すると、対応する構造モードの固有振動数が減少していることがわかります。これは、流体が追加の質量として機能することを意味します。構造モードと音響モードの間の相互作用は、構造モードの振動特性に依存しています。リブ(サイド)に課せられた境界条件がそれらの動きを防ぎ、サウンドボードとバックの両方のモードが、空洞の流体(空気)を介した構造コンポーネントの結合によって発生します。有限要素モデルの予測は、低周波数範囲でのギターボックスの実験的ダイナミクスとかなり一致しています。


感想

2002年にここまでできているのですから、CAEが発達した20年後の現在では、ある程度、誰でもが使えるレベルなんでしょう。個人で扱うには、金銭的に大変だと思います。空気と木造構造の結合というところが、ポイントです。2023年現在、有名メーカーはこのような技術を取り入れて新しいブレースパターンを開発しているのでしょう。どの程度まで進んでいるか、継続的に調べてみたいと思います。



*モーダル解析は、各種構造物に各周波数の振動を与えた場合の状態をシミュレーションする解析法。現在FFTアナライザと加振器、振動ピックアップを組み合わせることにより求めた各構造物上の伝達特性からパソコンなどにより、モーダル解析が簡単に行える。


**FEM(有限要素法)は微分方程式を、近似的に解くための数値解析方法

複雑な形状・性質を持つ物体を小部分(メッシュ)に分割することで近似し、全体の挙動を予測しようとするもので、 構造力学や流体力学などの様々な分野で使用される。

どの形状がより設計的に最適であるか判断するための解析法。


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