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穴を開ける。 [woodwork]

ギター製作工程で「穴を開ける」のは大事な工程です。
1.ペグ・チューナー取り付け
2.ネック取り付けブロック
3.ブリッジピン
4.フレットボードポジションマーク
について説明します。

使用する使用するドリルビットです。
・2mm(これだけ金属用、先がないもの)フレットボードポジションマーク
・2.5mm 径の大きな穴を開ける時に中心に誘い穴を開ける。
・5.0mm ブリッジピン穴 ネック取り付けブロック穴(M5)
・6.0mm ネック取り付けブロック穴(M6)
・7.5mm M5鬼目ナット取付穴 トラスロッド調整穴 ペグチューナー表穴
・8.5mm M6鬼目ナット取付穴 ネック側
・10.0mm ペグチューナー裏穴(推進力のないもの)
・面取り ブリッジピンの面取り用
以前にも書きましたが、何本かセットになったものが売られていますが、使うものと使わないものがはっきりと分かれます。ドリルビットは必要なものだけを購入しましょう。 そうしないと道具箱がビットだらけになります。

1.ペグ・チューナー取り付け
使用するビットは、
・2.5mm 径の大きな穴を開ける時に中心に誘い穴を開ける
・7.5mm ペグチューナー表穴
・10.0mm ペグチューナー裏穴(推進力のないもの)
です。
 ペグ・チューナーGOTOH SGS510Z-S5-L3+R3-Chromeは、ロトマティックタイプで、穴の大きさが決まっています。深さのキャパシティは14〜16mm(GOTOHのどこかの資料に載っていました)なのでヘッド厚みは16mmを想定しています。

チューナー相対位置.JPG
まず、重要なのは相対位置です。これには写真にあるように方眼紙に書いた図をヘッドに貼って決めています。より確実に開けるためには、アクリル板でヘッドテンプレートを作った方が良いと思います。

チューナー深さ.jpg
次に垂直に開けることです。これはボール盤で行うのが確実ですが、もっていないので電動ドリルを使います。
 最初にΦ2.5のビットを使って、中心に貫通穴を開けます。この垂直度が相対位置を決めるのでスコヤなどでガイドして垂直度を確認します。

3番目は深さです。上穴はΦ7.5(図に載っていません)下穴はΦ10のビットを使用します。以前にも書きましたが、穴が貫通しないように推進力のないものを使用します。深さはチューナーの厚みが10mmあるので11mm開けるとして、上穴は5mmの深さです。当然ですが当て木をします。

チューナー仮付け.JPG
チューナー取付穴はΦ2.4なので、ドリルビットは使わずにキリで深さ3mmの誘い穴を開けて後はネジがスクリュータイプなのでゆっくりとねじ込みます。ここも垂直度に注意します。
チューナー取付穴は、写真にあるようにチューナーを仮付けし6個のバランスを確認してから、現物で位置決めをします。

2.ネック取り付け
ネック取り付け1.JPG
ネック取り付け2.JPG
ネック取り付け3.JPG
ネックブロック側には、Φ6.0の貫通穴を2か所、ネック側には、鬼目ナットを取り付ける穴を2か所開けます。最初に、ネックをネックブロックに固定して位置合わせを行ったところで、ネックブロック内側からΦ2.5のビットで中心を決めます。ネックにも穴の中心が写るように開けます。
フレットボード裏を固定する穴1.JPG
フレットボード裏を固定する穴2.jpg
フレットボード裏を固定するΦ5.0の貫通穴を2か所は、部品の段階で開けて置き、最終的にフレットボードに補強部材を固定するときに位置合わせをします・

3.ブリッジピン
このブリッジにはピン穴が途中まで開いており、サドル溝も切られています。
位置決めが重要です。
サドル位置.JPG
サドル位置とブリッジ前端との距離を正確に測定しておきます。
ブリッジ個体間で0.5~1.0mm程度のズレがあります。(写真はスマホのカメラなので上からの位置がズレています。)サドル基準でブリッジ位置を決めます。今回のブリッジは7.5mmでした。
ブリッジ位置.jpg
スケール長:632.5mmとすると、0フレットから14フレットまで:350.7mm
よって、ボディ端(14フレット)からサドル中心まで:632.5-350.7=281.8mm
これに、以下の補正を加えます。
弦の振動補正弦の振動補正:2mm
・1弦から6弦までの斜め補正の1/2:1.5mm
よって、ボディ端からサドル中心は。285.3mm
ボディ端からブリッジ端までは、285.3 - 7.5 = 277.8 mm になります。
ブリッジピンの穴あけ.JPG
この位置に、両面テープでブリッジを留めて、Cクランプで固定して1ピンと6ピンから穴を開けます。
ブリッジボルト.JPG
2ピンから5ピンまでは、ブリッジボルトで留めて穴を開けます。

ブリッジピン穴の仕上げ.JPG
ブリッジピン穴の面取りのビットを3種載せましたが、結論から言うと右端の砥石(カインズホーム)が良いです。左のビットは出来上がりが綺麗にならない、中央は角度が強すぎです。

4.フレットサイドマーク
貝のΦ2mmフィンガーボードポジションマークを使います。
サイドフレットマーク.JPG
フレットボード横に穴開けを行います。これは、電動ドリルは使用せずに、ドリルビットだけを使用して、手で回して穴を開けます。この方が間違い(薄いところで削り過ぎる)が少ないです。オリジナルギター1では、フレットボードはローズウッドだったので問題ありませんでしたが、黒檀(エボニー)は固いため、木工用のΦ2.0のビットでは先端が折れます。
金属用ビットΦ2.0を使いましょう。

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