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減衰を含む振動1 [technical terms]

減衰は、媒質中のなんらかの流束の強度が漸次的に失われる現象をいう(Wikipediaより)。構造物(ビルや橋)の振動対策として、減衰特性を加えることがあります。共振の記事で、物体の固有振動数と外部から与えられた力の振動数が一致すると、共振が続き、振幅が大きくなっていくということを示しました。
ギターの場合は、弦が弾かれ、ボディが振動し音が放射されますが、いつまでも音が続くわけではありません。いつかは徐々に音が消えます。つまり、「バネー質量系」で説明するには、共振特性だけでなく、減衰を導入する必要があります。
空気抵抗等の速度に比例して大きくなる減衰を粘性減衰と呼びます。
減衰の図.jpg
上の図は外力がありますが、外力Fがない時の減衰を考慮した運動方程式は、
減衰の式1.jpg
第2項が減衰項になります。
両辺をmで割って、
減衰の式2.jpg
ここで、ζとωのパラメータを定義します。
減衰の式3.jpg
ωは既出ですが、ζは減衰比といいます。
微分方程式(=運動方程式)の解き方は、ここに任せるとして、
一般解は、
減衰の式4.jpg
減衰には3種類あり、√ の中が1以上ならば単調減少で振動しません。
1.過減衰:ζが1より大きい ⇒ 振動しない。
2.臨界減衰:ζ = 1 ⇒単調に減少でゼロに収束。
3.減衰振動:ζが1より小さい場合
減衰しながら振動するという現象が起こるのはζが1より小さいときです。
オイラーの公式を適用する
減衰の式7.jpg
減衰の式8.jpg
となります。
減衰グラフ1.jpg
減衰を考慮することで、実際の振動状態のイメージと同じになりました。



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