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オリジナルギター3 ネック1:ネック全体の加工・組立手順事前検討 [original guitar3]


 上の写真のように、オリジナルギター1と2では、ネックの握り部分を整えてからネックレストブロックでフレットボードとネックを挟んでFクランプで留めましたが、幅方向左右の平行度が保てないので、接着面に隙間が発生しました。


今回は、ネックの握り部分を平らのままで、最終厚さ近くにして、フレットボードを貼り付けます。フィンガーボードも表面の曲率をつける前に貼り付けます。


新・ネック製作工程のポイントは、

①トラスロッド・カーボンロッド溝切を最初に行うこと(これは以前と同じ)

②外形を5つ(フレットボード部/ヒール部/ネックブロック嵌合整形/ヘッド繋がり部/ヘッド厚)のブロックに分けて、粗削り・中削り・精密削りと3段階で進めていくこと(これも以前と同じ)

ネックの握り部分を平らのままでフレットボードを貼り付けること です。


オリジナルギター2の製作工程を基に、事前に製作手順をシミュレーションして、決めます。


1.木材への寸法書き  

サイド基準面を決めて幅70mmの線と中心線を引きます。それと垂直にスコヤを使ってナット位置、14フレット位置(ボディ接続位置)、ネックエンド位置、トラスロッドとカーボンロッドの溝の位置を決めます。ヘッド側にも最大幅の位置、ヘッド先端位置を書きます。


2.トラスロッド・カーボンロッド溝切

 基準面と平行に溝を切ります。ドレメルルーターとルーターベースと自作の溝切治具、6.4Φビットを使って、幅12mmx深さ10mmの溝を深さ方向に2.5mmで4回、幅方向に3回、合計12回に分けて溝を切ります。同様に、3.2Φビットを使用して深さ9.5mmの溝を深さ方向に2.5mmで4回に分けて行います。


3.外形粗加工

 次に幅を75mm(最大幅はヘッドの70mm)ヘッド部分の厚さ17mm、ネック部分の厚さ20mm(出来上がりの最大厚さは17.5m)に整形します。

への字タイプのネック材を未加工(厚さ27mm、幅120mm程度)のまま購入していましたが、次からは「この寸法で購入すると「外形粗加工」をしないで工数が減ります。」 ヘッド外形とネック幅を粗く合わせます。


4.サブブロック切り出し&接着  

サブブロックのボディに入る厚み分の余裕をとって、ボディ端(14フレット位置)位置を決め、接着します。


5.外形粗削り

フレットボード部/ヒール部/ネックブロック嵌合整形/ヘッド繋がり部/ヘッド を粗く加工します。


6.外形中削り  

フレットボード部/ヒール部/ネックブロック嵌合整形/ヘッド繋がり部/ヘッド を2mm程度の余裕をもって加工します。


7.トラスロッド&補強カーボンロッド埋め込み

エポキシ接着剤を使って、トラスロッド調整ネジ部に接着剤が入り込まないように、尚且つ、接着後マスキングがすぐとれるようにしておきます。木の蓋は不必要なので省略します。


8.ネックブロック穴開け

①ネックブロックとの嵌合性を確認し、ネックブロックに中心線を引き、ビスの中心に印をつけます。

②ネックと合わせて取り付け角を確認します。

③ネックブロックにΦ2.5ビットで中心穴を開けます。次に、ネックと合わせて、中心をΦ2.5のビットで写します。これでネックとネックブロックとの位置が決まります。

④(ネックブロック側にΦ7.5で取付穴を開けます。)

⑤ネック側にバレルナット用ビスの貫通穴Φ7.5を開けます。

⑥ネック側の中心位置から同じ高さにバレルナットの中心を決め、両側からΦ2.5で中心穴を開けます。 

⑦ネック側にバレルナット穴Φ10を両側から貫通させます。


9.外形精密削り

フレットボード部/ヒール部/ネックブロック嵌合整形/ヘッド繋がり部/ヘッド を1mm程度の余裕をもって追いこんで加工します。


10.ヘッド板接着  

ヘッド板を平面度を出してから接着します。ヘッドサイズを大きめに接着して、接着後、目標サイズに近づけます。こうすることで、ヘッド板とベースとの間に隙間ができないようになります。


11.フィンガーボード接着  

フレットボード曲率表面加工、ネック握り形状加工をする前に、フィンガーボードとネックベースを接着します。クランプの圧力が均等にかかるので、ネックレストブロックを使わなくても隙間ができません。


12.フレットボード部

幅、ヘッド厚み調整 フレットボード接着後、目標寸法に追い込みます。0.5mmの余裕をもって、調整します。


13.フレットボード曲率表面加工

サンディングブロックを使って、表面に曲率をつけていきます。ナット~フレット~サドルまで、スムーズな曲率を付けます。


14.ネック握り形状調整

最後に、ネック形状を整えます。フレットボードは表面が整えてあるので、傷つけないように。 ここまでで、フレットを打ち込む状態になります。


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