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減衰を含む振動3 [technical terms]

今まで考えてきた外力Fが加わった時の減衰を考慮した運動方程式を弦の振動によって駆動されるギターのサウンドボードの動きと考えます。過渡状態が終わった十分な時間が経った準定常状態(sinの項だけが残り、振動するだけになる)の
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振幅 vs. 周波数 と 位相 vs. 周波数をグラフにすると以下のようになります。
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振幅は共振時、つまりω≒ω0(ω=ω0*√(1-2ζ^2) )ときに最大になり、
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減衰の程度によってのみ制限されます。
低周波振動(ωが小さい)の場合、たわみは静的なたわみに近い大きさです。静的変位X0は、ω=0 とすると、
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です。

つまり、共振周波数以下では、駆動力に対する主な反応は、剛性(k)が支配的です。よって低周波応答を改善するには、剛性を下げることが効果的です。振幅は駆動力と同相(位相角が 90° 未満)で動きます。

共振周波数を超えると質量効果(Xの式の分母第2項)が支配します。高周波応答を改善したい場合、質量を減らす必要があります。振幅と駆動力の位相のずれが(位相角が 90° を超えて)増加します。

このように、ギターを設計するときに、剛性や質量をどうしたらよいかを知ることができます。



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