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オリジナルギター1-18 ボイシング4 [original guitar1]

前回の結果より、トップもバックもまだオーバービルド(=重たい、硬い)なので、どういったアプローチで削るかを考えています。

ダイポール領域の調査.jpg
ボイシングをするにあたり、トップの表面を手あたり次第叩き、どのエリアでどの周波数が出ているかを調べてみました。その結果、このようになりました。ダイポールについて見ると、クロスダイポールは赤の領域、ロングダイポールは青の領域です。斜線は出ていない領域です。

ダイポール領域の拡大.jpg
top+side in mold で、クロスダイポールの非振動領域の改善と中心ずれを治そうと、
・トーンブレース上の中心の山の両端を落とす
・トーンブレース下の山全体を低くする
・4本のフィンガーブレース端側を落とす
⇒ ロングダイポールの振動領域の拡大がある程度できた。
⇒ クロストリポール470Hz が出てきた
⇒ モノポール周波数が17Hzダウン

ブレーシングを行ってみて、気が付くことは、
・モノポールに影響があるXブレース等のブレースを削り、モノポールが目標周波数になってから、今度はダイポールに関連するブレースを薄くするとダイポールと共にモノポールがさらに下がってしまいます。完全に独立したブレースと共振点はないので、どこかを削るとすべてに影響すると考えて、少しずつ削っていくしかないです。
・ボイシングでブレースを削ると板の剛性が変わるため、クランプを一度緩めて閉めなおさないと周波数特性が正しく取れない。

back+side in mold20210702-1.jpg
back+side in mold でバックのモノポールをさらに下げる。バック側をタッピングしています。
モノポールに注目して、top+side+back in moldで目標210Hzに対して228Hz。その差-18Hzだから、164Hzに対して仮目標は146Hzとしました。
・第3ブレースのサイドを削り(山形にする)、周波数の変化を見たが、ダイポール、トリポール周波数は下がらなかった。
・モノポールは、第4ブレースが支配的で、第2ブレース、第4ブレースも交互に削ったが、モノポールが目標に対して143Hzで下がりすぎたのでその時点で終了。
・ダイポール、 トリポール周波数は思うように下がらない。

4ラダーブレースの周波数特性は、ダイポール、トリポールは縦方向の剛性に因るものと考えると、横ブレースを削って剛性を下げても周波数特性には影響が少なかったと考えられる。厚みを薄くすると、縦方向の剛性も下がるので、その分は横ブレースでバランスをとる必要がある。

back with brace 20200704.jpg
バック単体でも周波数特性を取っておく。305Hzまでピーク周波数が下がっている。


<ここまでのまとめ>
1-#18.jpg
1.トップは、クロスダイポール領域の拡大ができたが、 ダイポールはなかなか下がらない。その前にモノポールが下がりすぎてしまう。
・87Hzではヘルムホルツ周波数が低すぎるか?
・トップモノポールが低すぎるか?
・フィンガーブレースを削ることでクロストリポール470Hzがでてきた。

2.バックモノポールは第4ブレースが支配的で、モノポールが146Hzの目標に対して143Hzで下がりすぎたのでその時点で終了した。ダイポール、 トリポール周波数は思うように下がらない。
 4ラダーブレースの周波数特性は、ダイポール、トリポールは縦方向の剛性に因るものと考えると、横ブレースを削って剛性を下げても周波数特性には影響が少なかったと考えられる。

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